| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

危ない労働組合

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

第二章

「過激派でな」
「そうですよね」
「うちのグループの組合は何処もれっきとした組合でな」
「労働者の組合ですね」
「本来そうであってな」
「うちの組合もそうですね」
「ああ、しかしな」 
 それがというのだ。
「世の中にはな」
「そんな組合もあるんですね」
「そうなんだよ」
 こう言うのだった。
「過激派がバックにしたりそのものだったりな」
「禄でもないですね」
「それでやることもな」
 その活動もというのだ。
「労働者の待遇改善とかじゃなくてな」
「その為の組合ですよね」
「憲法とか基地とかな」
「そういうのですか」
「実はその組合北朝鮮とも関わってるんだよ」
「えっ、あそことですか」
 高杉はそう聞いてまた驚いた。
「あそこはもう」
「どんな国か言うまでもないよな」
「はい、とんでもない国ですよ」
 高杉は一言で答えた。
「これ以上はないまでの」
「組合は元々社会主義の色のある組織でな」
「左と関りありますね」
「だから左翼の過激派と関係があったりな」
「共産主義だって自称している国ともですか」
「関わりあったりするんだよ」
 そうだというのだ。
「変な利権持っていたりしてな」
「そうなんですね」
「それで労働者の為に動くよりも」
「変な活動していますか」
「そうしたところから声かけられてな」
「委員長さん怒ってるんですね」
「うちのグループは本当に本来あるべき組合ばかりだからな」
 それでというのだ。
「うちの組合もそうでな」
「委員長さんもそうした考えで」
「そうした組合嫌いなんだよ、それでな」
 そうであってというのだ。
「怒ってるんだよ、組合も色々だよ」
「中にはそんな腐った組合もありますね」
「ああ、覚えておいた方がいいぞ」
「覚えておきます」 
 絶対にとだ、高杉は約束した、そして集会に参加したが。
 彼は自分でそれぞれの組合のことを調べた、すると世の中には実際に怪しい組合が多かった。それで以後そうした組合とは関わらない様にしていったのだった。


危ない労働組合   完


                  2025・3・24 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧