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危ない労働組合

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第一章

               危ない労働組合
 八条広告、世界的な企業グループ内の広告代理店に就職してだった、高杉潤小さめの黒目がちの目と茶色の短い髪の毛に小さい口と面長の顔を持つ一七四位の背のジム通いが大好きな彼は会社の中の労働組合に入ったが。
 組合の先輩の真木遼太郎長方形の顔で太い眉と大きな目と口を持ち黒髪を短くした高杉と似た背丈と体格の彼は言った。
「うちの組合はグループの中のそれぞれの組合と一緒に何かとやるからな」
「組合もグループですか」
「そうだよ、だから他の会社の組合にも協力したりもな」
 そうしたこともとだ。真木は高杉に話した。
「するからな」
「そうですか」
「だからな」
 それでというのだ。
「その時はお互い頑張ろうな」
「わかりました」
 高杉はそれならと頷いた、そうして仕事も組合の活動も趣味のジム通いも頑張っていた、だがある日のこと。
 組合の委員長が怒っていると聞いてだ、彼は真木に尋ねた。
「委員長さん怒っておられるそうですね」
「ああ、変な組合から一緒にやろうって言われてな」
 真木は高杉に組合の集会前に話した。
「それでだよ」
「怒ってますか」
「実は委員長その組合嫌いなんだよ」
「うちのグループの組合じゃないですか」
「関西の方のだよ」
 彼は話した。
「赤軍派系のな」
「えっ、赤軍派!?」 
 その名を聞いた瞬間にだ、高杉の表情は一変した。そのうえでよからぬものについて語る顔と声で真木に言った。
「過激派の」
「ああ、トップはな」
「赤軍派ですか」
「そうなんだよ」
「あの、テロリストですよね」
 赤軍派とはとだ、真木に言った。
「赤軍派って」
「そうだよ」
 真木もその通りだと答えた。 
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