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金木犀の許嫁

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第五十七話 お見合いの前にその五

「そう思ったわ」
「そうなのね」
「もうお互い知ってるし」 
 真昼も幸雄もというのだ。
「相手の人のことをね」
「お見合いは相手の人を知る為のものね」
「それでもう知っていたらね」
 それならというのだ。
「しかもお互いよく思っているなら」
「通過儀礼ね」
「そうだってね」
 その様にというのだ。
「思ったわ」
「そうなのね」
「ええ、若しね」
 夜空はさらに話した。
「これでご破談になる方がね」
「おかしいっていうのね」
「有り得ないわ、それでお見合いが終わったら」
「その後はね」
 まさにというのだ。
「婚約ね」
「そうなるわね」
「それで幸雄さんもう働いておられるし」
「お姉ちゃんが高校卒業したら」
「結婚出来るわね」
「そうよね、それがね」 
 まさにとだ、夜空は答えた。
「夜空ちゃん達と違うわね」
「そうなるわね」
「結婚ね、私達は大学卒業までね」
「就職してからね」
「それから結婚って考えてるけれど」
 それでもというのだ。
「お姉ちゃん達はお姉ちゃんが卒業したら」
「結婚出来るわ」
「幸雄さんが働いておられるから」
「働いていると」 
 真昼はその場合のことも話した。
「もうね」
「収入があるから」
「自分達で暮らしていけるでしょ」
「自立してね」
「そうなるからね」
 だからだというのだ。
「結婚出来るわ」
「そうなるわね」
「それで私達はね」
 真昼は自分と幸雄のことを話した。
「結婚出来るのよ」
「そうなるわね」
「けれど夜空ちゃん達も」
 真昼は妹に話した。
「流石に高校生の間は難しいけれど」
「結婚は」
「けれど大学生になったらね」
「結婚出来るの」
「ええ、それは出来るから」 
 だからだというのだ。
「そんな堅苦しくね」
「大学卒業してからとか」
「考えることはないんじゃないかしら」
 こう言うのだった。
「別にね」
「そうなのね」
「今思ったけれどね」
 妹に話した。
「流石に高校生の間は無理でも」
「大学生になったら」
「学生結婚ってあるし」
 大学生になればというのだ。 
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