金木犀の許嫁
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第五十七話 お見合いの前にその二
「一緒にいてもらいまして」
「私のお父さんとお母さんもですね」
「来て下さいますね」
「はい」
真昼は確かな声で答えた。
「絶対に」
「お互い知った間柄ですから」
「真田家と西宮家は」
「ですからお話はです」
「スムーズにいきますね」
「そうです、そして私達も」
幸雄は自分達のことも話した。
「お互い知っていますので」
「お話しやすいですね」
「お見合いをしましても」
「そうですね、ですが」
真昼は幸雄にそれでもと話した。
「緊張します」
「それは避けられないですね」
「はい」
実際にと答えた。
「私も」
「私もです」
「幸雄さんもですか」
「はじめてですから」
お見合いをすることはというのだ。
「緊張しています」
「あの、お見合いをしまして」
真昼は自分に緊張していると言った幸雄にさらに話した。
「それで、です」
「結婚ですね」
「そうなりますよね」
「はい、間違いなく」
「幸雄さんはもう働いておられるので」
だからだというのだ。
「それじゃあ」
「高校を卒業されましたら」
真昼がというのだ。
「そこはです」
「結婚も、ですね」
「大学に進学されますね」
「そう考えています」
「高校生の間は難しいです」
結婚することはというのだ。
「現実としまして」
「そうですよね」
「ですが大学生ですと」
「実際学生結婚している人もいますし」
「いいです」
「そうですね、そこは夜空ちゃん達と違いますね」
大学を卒業してから結婚しようと考えている二人とはというのだ。
「やっぱり」
「私が既に働ていますから」
「そうですね」
「そのことこれからお話して」
そうしてというのだ。
「決めましょう」
「そうしますね。それでお見合いをして」
「それからどうなるかです」
「まだ決まっていませんね」
「確かにお見合いは大きなことです」
幸雄はそのことは認めた。
「間違いなく。ですがそれで確実に来ますかといいますと」
「そうは言えないですね」
「はい、ですが私は」
幸雄は自分の考えを述べた。
「真昼さんが伴侶なら」
「それならですか」
「嬉しいです」
「私もです」
真昼も幸雄に答えて述べた。
ページ上へ戻る