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新オズのブリキの樵

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第二幕その五

「僕は僕だよ」
「そうだよね」
「変わらないよね」
「全くね」
「君のままだね」
「そうだよ、変わらないよ」
 本当にというのです。
「何もね」
「若し私はブリキの身体になったり」
 ドロシーはここで思いました。
「エルフになったり。髪の毛や目、お肌の色がどうなっても」
「ドロシーはドロシーだね」
「全く変わらないね」
 モジャボロと教授が応えました。
「その性格はね」
「何もね」
「どう変わるのか」
 それはというのです。
「本当にね」
「変わらなくてね」
「何ともないね」
「五人共人種はそれぞれだけれど」
 今度はジョージ達五人を見ました。
「変わらないしね」
「若し僕達の人種が変わっても」
「髪の毛や目の色が」
「お肌の色も」
「どう変わるか」
「やっぱり全く変わらないわ」
「人を外見で判断したら」
 どうなるかともです、ドロシーは言いました。
「間違えるわね」
「その通りだね」
 トトはドロシーの言葉に頷きました。
「そんなことしたらね」
「そうよね」
「大切なのは何か」
「性格、中身なのよね」
「例えよくないっていう外見でも」
 それでもと言うトトでした。
「努力したらね」
「その人はよくなって」
「外見だってね」
「変わるのよね」
「ほら、おじさんとおばさんはね」
 ヘンリーおじさんとエマおばさんのお二人はというのです。
「いい顔してるよね」
「人相ね」
「そう、それがね」
「とてもいいわね」
「だから外見もね」
「よく見えるわ」
「生き方、性格って出て」
 そうしてというのです。
「外見もね」
「変わるわね」
「オズの国は皆ね」
 それこそというのです。
「いい生き方をしていて」
「性格のいい人しかいないから」
「だからね」
 それでというのです。
「外見の悪い人もね」
「いないわね」
「外の世界ですと」
 ジョージが言ってきました。
「悪い人は生き方が出まして」
「人相もね」
「悪くなって」
「それで外見もね」
「悪くなります」
「そうよね」
「随分と」
「そうなの、外見でどうとか言っても」
 それでもと言うドロシーでした。 
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