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大食い夫の末路

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第二章

「そこにはお好み焼きとかカツ丼とか」
「ドーナツとか甘いものもあるわね」
「カロリー高いものも食べるから」
 それも満腹になるまでだ。
「歳を取ると新陳代謝が落ちるから」
「同じ位運動していても」
「それで同じ位働いていてもよ」
 それでもというのだ。
「太るのよ」
「そうなるんだね」
「ええ、ただね」
 妻は夫にそれでもと話した。
「運動してるし然程ね」
「出ていないかな」
「健康診断でも引っ掛かってないでしょ」
「うん」
 妻にその通りだと答えた。
「別にね」
「それならいいわ、出た分は余分に汗をかけばね」
「引っ込むね」
「そうなるわ、食べる量とものは変えないわね」
「食べることが生きがいだから」
 最大の趣味であってというのだ。
「それでね」
「そうね、だったらね」
「余分に汗をかく」
「運動量を増やして」
 そうしてというのだ。
「これまでいつもシャワーだったけれどお風呂に入って」
「ああ、汗かくから」
「ジムのサウナに入ったら」
「余計にいいね、じゃあね」
「やってみるわね」
「やってみるよ」
 それならとだ、夫も答えた。そうしてだった。
 実際に運動量を増やし風呂とサウナに毎日入る様になった、するとだった。
 出てしまった腹は引っ込んだ、そのまま食べていった。太ったがすぐに戻った。それでそうしていったのだった。


大食い夫の末路   完


                    2025・3・16 
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