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八条学園騒動記

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第七百九十一話 カラオケボックスその二

「私一人カラオケも行くし」
「そうなの」
「これが結構楽しいのよ」
 歌う用意をして早速来た注文の酒、ジョッキのビールをごくごくと飲みながらの言葉であった。飲みはじめなのでまだ酔いは回っていない。
「一人で行ってもね」
「そうなのね」
「結構お勧めよ」
 こうも言うのだった。
「一人カラオケもね」
「そうなのね」
「気楽でね、あとね」
「あと?」
「時々店員さんがお店の中回って」
 そうしてというのだ。
「お部屋の中チェックするでしょ」
「そうそう、してるわね」
 ジュディがその通りだと答えた。
「変なことしていないか」
「特にカップルで入るとね」
「あんただとネロとよね」
「そうなの、ネロと入ったら」
 カラオケボックスにというのだ。
「結構露骨にね」
「お部屋の中チェックするわね」
「お部屋の窓から見て来るのよ」
「何かしていないか」
「結構ね」 
 アロアはジュディにさらに話した、今はジュリアが歌っている。それを聴きながらそのうえで言うのだった。
「カップルはそうしたことするから」
「カラオケボックスで」
「だからね」
「お店の方も警戒するのね」
「カップルで入るとね」
「それはわかるわ」
 ジュディにしてもだ。
「カラオケボックスはカラオケボックスで」
「ホテルじゃないからね」
「ラブホテルとね」
「だからね」
 それでというのだ。
「お店の人も警戒するのよ」
「カップルには」
「けれど一人で入ると」 
 その時はというと。
「チェックもね」
「緩いの」
「それこそ殆ど見られなくて」 
 扉の窓からというのだ。
「気楽よ」
「そうなのね」
「それこそあと少しであがりになって」
「電話がかかる位ね」
「それ位なのよ」
「それは気楽ね」
「しかも一人だから色々気を使わなくて済むし」
 そうであってというのだ。
「尚更ね」
「いいのね」
「一人カラオケもね、ほら彼氏いても」
 アロアはそれでもと言った。
「いつも一緒じゃないでしょ」
「それはね」
 ジュディもも確かにと頷いた。
「そうね」
「そうでしょ、それでね」
「一人でいる時に」
「その時にね」
 まさにというのだ。 
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