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世界の礎

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第九話 開墾その三

「それと比べてだ」
「術はですね」
「あまり得意ではない」
 そうだというのだ。
「その傾向がある」
「そのことも大きいですね」
「そうだ、彼等のユニコーンやペガサスもだ」
 この種類の馬達もというのだ。
「やはりだ」
「体格は我々の馬の方が上です」
「そうだ、しかも品種を改良もしてきた」
 帝国の馬達はというのだ。
「だから尚更だ」
「馬の質がいいですね」
「高原の馬は体力はあるが小さく」 
 そうであってというのだ。
「足もその分短くな」
「遅いですね」
「そこがネックだ、それに従った部族も用いている」
「敵と同じ高原の者達を」
 見れば彼等も戦場にいて敵軍を戦い退けた後で勝鬨をあげている。
「そうもしていますね」
「だから勝てる、しかも弓もな」  
 この武器もというのだ。
「我々の夕実は彼等のそれよりも長く届く」
「それで近寄ってきて攻撃しようとしても」
「その前にだ」
「攻撃出来ます」
「そのこともあるしな」
「我等は有利に戦えていますね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「騎兵に対してもな」
「それも遊牧民達の」
「彼等の脚は四本だ」
 義青は言った。
「産まれた頃から馬に乗っている」
「歩くより前に」
「文字通りにな」
「それだけにですね」
「乗馬が歩くことと同じになっていてな」 
 そうなっていてというのだ。
「それでだ」
「馬に乗ることが巧みで」
「そのうえで戦うのだからな」
「強いですね」
「そうだ、しかしな」 
 それでもというのだ。
「我々は優れた馬に乗りだ」
「武具も優れている」
「また馬具もだ」
 こちらもというのだ。
「揃っているし質もいいしな」
「有利に戦えますね」
「尚且つ多くの部族も味方につけているしな」
 このこともありというのだ。
「有利にだ」
「戦えていますね」
「そうだ、こうしてだ」
「東に進み」
「モンゴル高原を掌握してな」
 そうしてというのだ。
「東に向かう、また中国の西のな」
「砂漠もですね」
「オアシスに点在する街を掌握していっているな」
「はい」
 弓兵の将軍であるアモナスロが答えた、樹人の大男である。木の幹が身体になっていて頑丈総出ある。 
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