世界の礎
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第八話 騎馬の民との戦その十一
「左様ですね」
「大きな土地を持ちだ」
義青はそうなりと話した。
「大地主になりな」
「そこに多くの小作人を持つ」
「そうなるとな」
「やはり土着の勢力となりますね」
「そうしてだ」
そうなりというのだ。
「帝国の統治も脅かしかねない」
「だからですね」
「地主もだ」
「大きなものは出ない様にですね」
「法で所有出来る土地の面積を制限してだ」
そうしてというのだ。
「小作人、働く者との関係もだ」
「主従ではなくですね」
「契約によってだ」
「成り立つ様にしていますね」
「当然奴隷ではない」
そこは断った。
「平民同士のだ」
「関係にしていますね」
「雇う者と雇われる者でな」
「決して主従ではない」
「そうした間柄としてだ」
そのうえでというのだ。
「無体な扱いもな」
「禁じていますね」
「間違っても支配者は生み出さない」
「そこに根付いた」
「そうだ、これは漁業も同じだ」
「そちらは網元ですね」
「彼等もな」
地主達と同じくというのだ。
「あまりだ」
「力を持たない様にして」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「その為にな」
「漁師達との間柄をですね」
「主従にする、あの世界は自然と面しているだけに荒っぽくてだ」
そうであってというのだ。
「少し間違えると賊にもなるがな」
「海賊等にですね」
「そうなるがな」
まさに少し漁が不作になるとだ、義青はこのことを踏まえて海や川で働く者達のことも話していくのだった。
「土着の勢力にはだ」
「させないですね」
「あくまでな」
それこそというのだ。
「雇う者と雇われる者として」
「主従にはさせない」
「そうだ、そしてだ」
英雄はさらに話した。
「貧窮している者達はな」
「常に助けていますね」
「そうした者を救うこともだ」
今度はガムラに話した。
「政だ、貧窮から生きる為にだ」
「悪事に走ったりもしますね」
「賊にもなる、そうなればだ」
「やはり世を乱します」
「そうなるからだ」
だからだというのだ。
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