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世界の礎

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第八話 騎馬の民との戦その七

「結局一人でもだ」
「自身の欲を満足させるとですね」
「いいのだ」
「だからですか」
「伴侶を迎えてもらった」
「彼女の一番のお気に入りをですね」
「あの国では身分は低いが」
 それでもというのだ。
「しかしな」
「帝国に身分はありません」
「そのことも王に告げてな」
 そうもしてというのだ。
「認めさせた、そして王も認めたからな」
「和解はなりました」
「そして兵権を手に入れたしな」
「母后を味方に入れ」
「これでだ」
「あの国は帝国に入りますね」
「帝国はあらゆる宗教を認めてだ」
 そうしてというのだ。
「国もだ」
「認めますね」
「帝国の中に国があってもな」
「よしですね」
「ここで言うが帝国は一つの国ではない」
 義青は強い声で言った。
「帝国本土もあれば他の国もその中にある」
「そうした国ですね」
「連合国家だ」
 そうなるというのだ。
「帝国の中にあり帝国の法の下にあるが」
「それでもですね」
「国は認める」
 帝国の中にというのだ。
「そしてある程度でも自治をだ」
「認めますね」
「帝国本土の州以上のそれもな」
「左様ですね」
「だからインドでもな」
 この地域でもというのだ。
「藩王を認めている」
「彼等を」
「彼等の国もな」
「そうしていますね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「王もだ」
「認めていますね」
「彼等の領土もな、しかしだ」
 それでもというのだった。
「階級はな」
「認めないですね」
「また王の暮らしはな」
 それはというと。
「税収から出し」
「そしてですね」
「領土はない、領土は全てだ」
「帝国では人は持たない」
「王、他の領主の暮らしはな」
「税収から予算を立てて出す」
「所謂宮廷費だ」
 それになるというのだ。
「それを出してな」
「そうしてですね」
「暮らしてもらっている、官吏達もだ」
「給与を与えています」
「領地は持たせない」
 決してというのだ。
「それを持たせるとだ」
「その土地に根付いてです」
 モルが言って来た。 
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