おぢばにおかえり
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第八十四話 日常を過ごせるのもその二十
「あちこに尾鰭つけて言い回ってました」
「つくづく嫌いな相手には何でもするわね」
今回も思いました。
「どうせ先輩の所属の大教会の人にもお話してるんでしょ」
「はい、どの教会かも」
「あのね、そうしたら先輩困るでしょ」
「所属の大教会って家族みたいなものですからね」
「奥華だってそうでしょ」
他ならない私達もです。
「いちれつ兄弟でね」
「それで大教会になると」
「家族よ」
本当にそう言っていい位の間柄になります。
「だって赤ちゃんの頃からお会いしてね」
「何かとご一緒させてもらうので」
「それこそよ」
「家族みたいなものですね」
「そうした人達に言うのね」
「嫌われて困る様に」
「悪意しかないじゃない」
この子の嫌いな相手へのそうした感情の強さをあらためて知りました。
「佐野先輩ご家族全員から言われる様なものよ」
「大勢の。いいことですね」
「よくないわよ、それに卑怯でしょ」
そうでもあると思いました。
「言い回って困らせるとか」
「それが僕のやり方なんで」
「そうしたことしてるとね」
新一君に言いました。
「自分に返ってきて身体もね」
「悪くなったりしますか」
「ほこりを積んだら」
徳でなくです。
「自分に返るからね」
「だからですね」
「そもそも人の嫌がることはしない」
「人を喜ばせることですね」
「新一君は嫌いだと絶対にしないから」
むしろ真逆のことをします。
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