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おぢばにおかえり

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第八十四話 日常を過ごせるのもその十七

「別に」
「そうですか?」
「ええ、別にね」
 これといってです。
「そこまでしなくてもね」
「まあ言わないとです」
「駄目なの」
「気が済まないです」
 そうだというのです。
「先輩には」
「私にはって」
「そういうことなんで」
「何がそういうことなのか」
 どうにもです。
「私さっぱりわからないけれど」
「まあ僕がそうだってことで」
「そういうことね」
「はい、それじゃあです」
「ええ、行ってらっしゃい」
 ここでこう言うとでした。
 新日君は凄く嬉しそうにです、私に言いました。
「その言葉がです」
「いいの」
「はい、凄く奇麗な声なんで」
「私の声が奇麗?」
「物凄く」
「前に私が声優さん向きって言ってたけれど」
 このことを思い出しました。
「そんなに奇麗かしら」
「そうですよ」
「そうかしらね」
 そう言われてもです。
「私の声って」
「かなりですよ」
「そうだといいけれど」 
 全然自覚がないのでこう言うだけでした。
「声もね」
「奇麗ならですね」
「それに越したことはないからね」
「そうですよね」
「ええ、ただね」 
 私が思うにです。
「新一君私の声だけじゃなくておお顔もね」
「何ですか?」
「褒めるわね、小さいって言うけれど」
「小さいのもいいですよ」
「全然そうは思わないから」 
 小柄なことはです。 
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