ドリトル先生の長崎での出会い
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第十一幕その六
「そうしたものはね」
「切ってね」
「先生の言う通り前に向いていかないとね」
「そして明るく生きる」
「そうでないとね」
「駄目だよ」
絶対にというのです。
「本当にね」
「中尉がしたことは酷いことで」
「今じゃ最低の行いだけれど」
「親戚の人も冷たくて」
「やっぱり酷いことだけれど」
「その人達のお子さんやお孫さん達がしたことじゃないんだ」
だからだというのです。
「もうね」
「それならだよね」
「いんねんがあっても切って」
「明るく生きることだね」
「前を向いて」
「そう、そしてね」
先生は前を見て言いました。
「今度はね」
「幸せにならないとね」
「ハッピーエンドを迎えないと」
「本当に駄目よね」
「そう、悲劇を繰り返さないこともね」
このこともというのだ。
「大事だよ、人間の叡智はね」
「色々なことに活かされて」
「そうしたことにもだよね」
「悲劇を繰り返さない為にも使われるべきだね」
「その知恵は」
「良心と優しさと思いやり」
そうした感情もというのです。
「そうしたものもだよ」
「使われるべきだね」
「人なら当然持っている心も」
「悲劇を繰り返さない為に使われるべきだね」
「やっぱり」
「そう、だからね」
それでというのです。
「僕もだよ」
「そう考えているよね」
「先生だって」
「人間には叡智があって」
「良心や優しさや思いやりがある」
「そしてそうしたものをだね」
「悲劇を繰り返さない為にもだよ」
まさにというのです。
「使われるべきでね」
「使ってね」
「そうしてね」
「そのうえでだね」
「今度は」
「幸せになることだよ」
絶対にというのです。
「そうでないと駄目だよ」
「そうだよね」
「先生の言う通りよね」
「若し生まれ変わったのなら」
「蝶々さんと中尉が」
「その時はね」
「幸せにならないと」
「本当に駄目だよ」
こう言うのでした、そしてです。
先生は皆と一緒に料亭のご馳走と美酒を楽しんでいきます、そうしてお酒をしこたま飲んだ時にはです。
食べるものはデザートだけになっていました、そこで先生は言いました。
「こうしたご馳走もいいね」
「全くだね」
「和食と洋食と中華を一度に楽しむ」
「それも料亭みたいなお店で」
「そうしたことをしても」
「凄くいいね」
「流石に長崎位でしか出来ないけれど」
それでもというのです。
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