| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

世界の礎

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七話 三つ目の大河その二

「その途中にある国はな」
「降ればよしで」
「降らないならだ」 
 そうした国はというのだ。
「降していく」
「わかりました」 
 歩兵の将軍であるマチ、漆黒の毛の大柄なミノタウロスの男が言ってきた。
「そうした国はですね」
「術に攻城兵器もだ」
「用いて」
「そしてな」
「街も村もですね」
「攻め落とすのだ」
「それぞれの国の」
「その為に攻城兵器も多く造った」 
 そうしてきたというのだ。
「だからな」
「攻城兵器も用い」
「次々にな」
「攻め落としていきますか」
「そうする、しかしな」
「それでもですね」
 マチは微笑んで答えた、
「降ればですね」
「それでだ」
「戦は終わりですね」
「無駄に命を奪うな」
「敵であっても」
「昨日の敵は今日はだ」
「味方ですね」
 マチも言った。
「帝国の民になりますね」
「だからだ」
「殺さないことですね」
「危害を加えるな」
 一切というのだ。
「特に武器を持たない者はな」
「こちらも武器を向けない」
「民は傷付けるな」
 敵の国の民達でもというのだ、義青はマチに対してもこう語った。
「帝国の民になるからな」
「それ故に」
「殺すな、そして帝国に入ればな」
「そのまま働いてもらいますね」
「同じ帝国の民としてな」
「兵達も同じですね」
「帝国軍に入れてな」
 そうしてというのだ。
「帝国の装備を与える」
「帝国の訓練を施し」
「帝国の規律を教えてだ」
 そうしてというのだ。
「戦力とする」
「だから降ればですね」
「それで殺すな」
 決してというのだ。
「傷付けることもだ」
「許さないですね」
「そうだ」
 絶対にというのだ。
「戦力にするのだからな」
「戦が終われば」
「そうするのだ、また戦わずに降ればな」
「それでよしですね」
「それでな、また進軍の際だが」
 義青はその時のことも話した。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧