世界の礎
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第七話 三つ目の大河その一
第七話 三つ目の大河
義青は衛星を整え様々な疫病への対策も進めていった、それが整い国力がさらに高まるとさらにだった。
勢力を拡大させることにした、ここで彼はサコルに話した。
「正規の軍の前に罪人共を立たせるのだ」
「罪人をですか」
「重い罪を犯した連中をな」
サコルに冷淡に述べた。
「そして真っ先に突っ込ませるのだ」
「敵軍に」
「必要ならだ」
冷淡な口調のままさらに言った。
「罪人共ごと敵軍を攻撃するのだ」
「そうしてもいいですか」
「重い罪を犯した奴等は極悪人だ」
「極悪人には容赦するなですね」
「そうだ」
その通りだというのだ。
「どうせ死刑か強制労働だしな」
「そうしたことにするならですね」
「軍の犠牲にしてだ」
「使い捨てですか」
「例え復活の術があろうともだ」
それでもというのだ。
「やはりだ」
「軍の犠牲はですね」
「傷付いてもだ」
戦死せずともというのだ。
「それでもだ」
「よくはないので」
「正規軍の盾にするのだ」
「罪人共を」
「若し逃げる様なら殺せ」
この言葉を躊躇なく出した。
「また進軍中少しでも反抗したり悪事を為そうものならな」
「殺していいですね」
「食事も粗末なものでいい」
それで済ませろというのだ。
「生きるか死ぬか位のな」
「最低限でいいですね」
「そして戦場で使い捨てにするのだ、墓もだ」
「不要ですね」
「極悪人に墓なぞ不要だ」
こうも言うのだった。
「だからだ」
「それで、ですね」
「屍は焼いて骨までだ」
「焼くのですね」
「寿命で死んだならそうしろ」
復活させるにしても寿命でなければだ、その者が死すべき時に死ねばもう復活の術も効果がなくなるのだ。
「いいな」
「では復活出来るなら」
「何度でも生き返らせてだ」
「盾にするのですね」
「そうしろ、また復活出来るから兵達が遊びで殺してもな」
「いいですね」
「極悪人共だ、容赦するな」
やはり冷たく言った。
「何も遠慮はいらない」
「そうですか」
「危険な任務や重労働にもだ」
「就けますね」
「そうしていく、罪の軽い者には情をかけてもな」
「重罪人、極悪人にはですね」
「慈悲は無用だ」
サコルに話した。
「一切な」
「ではその様に」
「それでは準備が整い次第だ」
「東にですね」
「領土を拡大する」
そうするというのだ。
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