スーパー戦隊総決戦
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第十話 奈良においてその七
「遂に俺の出番ブラか?」
「ああ、ブラキオサウルス」
アバレブラックはその彼が来たのを見て喜びの声をあげた。
「来てくれたか」
「他の皆も一緒ブラ」
「凌駕、来たティラ」
「幸人さん元気だったケラ?」
「らんる、一緒に頑張るプラ」
早速赤、青、黄色の恐竜達が出て来て三人に声をかけてきた。
「じゃあ今からティラ」
「また一緒に戦うケラ」
「そうプラな」
「勿論ですよ」
アバレッドの返答は爽やかなものだった。
「それじゃあ今から」
「また一緒に戦えるな」
「そうね」
こうしてまずはアバレンジャーのパートナー達が来た。そうして。
他のマシンも次々に呼ばれた。そうしてだった。
「よし、いざ!」
「この気持ち悪いマスコットを成敗!」
「容赦したら駄目ね!」
「おお、やったれ!」
奈良の市民達も彼等を応援している。
「そんな気持ち悪いもんはよやっつけたれ!」
「ついでに今からでもマスコット変えろや!」
「何考えてるんや!」
「っておい」
マジイエローが操縦室の中でその奈良の市民に突っ込みを入れる。
「それはないだろ」
「それはないっていうか」
「あの、幾ら何で人気なさ過ぎじゃないかな」
マジグリーンとマジシャインも呆れている。
「どんだけ愛されてないマスコットなんだ?」
「千三百年なのに」
「だから余計にそうなんじゃないのかな」
ゲキブルーはこう突っ込みをいれた。
「そんな記念にこんな恐いマスコットじゃ」
「ナラッ、ナラッ」
「ナラッ」
そのマスコット達は巨大化しても不気味な声をあげていた。
「ナラーーーーーーッ!」
「あの踊り何?」
「オールブラックスの踊りみたいよ」
ガオレッドにガオシルバーが答える。
「あれは」
「そうか。ラグビーなんだな」
見れば確かにあのオールブラックスが試合の前にやる踊りをしている。
「あれって」
「けれど何しても気持ち悪いマスコットね」
ハリケンブルーはその踊りを見ながら言った。
「ある意味凄いわね」
「よし、行け!」
「頑張れ!」
そしてヤバイバ達は全員で集まって観戦している。何時の間にか実況放送と解説者まで用意している。
「さてさて、古都奈良での戦いが今はじまりました」
「放送は私ツエツエと」
「マジでヤバイバ!」
「そして解説者の方々は」
御丁寧に解説者の紹介までする。見れば放送席まで用意している。
「ガイアーク三大臣のまとめ役ヨゴシュタインさんと」
「宜しくなり」
「ガイアークの癒し系キタネイダスさんと」
「頑張るぞよ」
「ガイアーク一の美女ケガレシアさんです」
「さて、楽しく放送するでおじゃる」
完全に乗り気の五人だった。他の面々は後ろの席に座り戦闘員達も席について行儀よく見ている。その手にはポップコーンやジュースもある。
「早くはじめろ!」
「アバレンジャーをやっつけろ!」
「打倒ハリケンジャー!」
銘々好き勝手なことを言っている。最早プロレス観戦の乗りである。
「さて、ヨゴシュタインさん」
「うむなり」
ヤバイバの問いに応える。
「この戦いはどうなるでしょうか」
「結果はもう見えているなり」
少なくともヨゴシュタインはそう考えていた。
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