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金木犀の許嫁

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第五十四話 忍者の家でもその五

「松代のご本家はね」
「あっ、何度か断絶して」 
 美菜子が言って来た。
「それでね」
「他のお家から養子さん迎えてるから」
「そうよね」
「結構ね」
「お子さんいないってことは」
「あるから」
 夜空も言うことだった。
「そんなことでどうとか言うって」
「駄目よね」
「私もそう思うわ」 
 夜空は確かな声で述べた。
「本当にね」
「そうよね」
「何でそう言うのか」
「酷い価値観よね」
「間違ってるわよ」
 そのクラスメイトがまた言った。
「どう考えてもね」
「若しそんな考え持っていたら」
「間違ってるから」
 だからだというのだ。
「すぐにね」
「あらためるべきよね」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「その時はね」
「やっぱりね」
「そうよね」
「若しも」
 夜空は困った顔で言った。
「子供を産んだことのない女の人がアウトなら男の人は」
「ほぼ確実にでしょ」
「子供産めないわね」
「中にはね」
 クラスメイトは真剣な顔で話した。
「男の人が子供産んだってお話もね」
「あるわね」
「物凄く稀にね」
「そうだけれどね」
「本当にね」
 まさにというのだ。
「稀よ」
「そうよね」
「だからね」
 夜空にさらに話した。
「そんなこと言ったらね」
「男の人なんてね」
「それでそんなこと言うなんてね」
 それこそといいうのだ。
「馬鹿なことよ」
「そうよね」
 夜空も確かにと頷いた。
「そんなこと言う人おかしいわ」
「これが普通にいるしね」
「まだいるのね」
「確かに減ったけれど」
 それでもというのだ。
「いることはいるのよ」
「世の中に」
「今の日本でもね」
「そんな人いるのね」
「いてね」 
 そうしてというのだ。
「男尊女卑なのよ」
「そうした考え方ね」
「そういえば」
 ここで夜空はある種の輩共を思い出した、そしてクラスメイトにそうした輩共の話もしたのだった。 
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