スーパー戦隊総決戦
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第十話 奈良においてその四
「何なのかな、この人達って」
「人じゃないんじゃないかしら」
ゴセイイエローはすぐにそのことを把握した。
「角生えてるし」
「そうだな。これは人間じゃない」
ゴセイブラックもそれはわかった。
「気持ち悪い奴等だがな」
「けれどこのよくわからないのって」
ゴセイピンクもかなり言う。
「やっぱりあれよね」
「そうだな。敵が動いている」
ゴセイブルーがそれを指摘する。
「奴等の仕業だ」
「何っ!?」
「何故わかった!?」
ここで出て来たのはヤバイバとツエツエだった。ジャグリングオルグも一緒である。
「俺達がやったってよ」
「まさか見ていたというの!?」
「いや、こんなことするのってあんた達しかいないから」
「もう考えるまでもないから」
こうゴセイピンクとゴセイイエローが突っ込みを入れる。
「何処をどう考えても」
「そういうことをするのは」
「糞っ、折角頼りになる仲間を加えたってのによ」
「見抜かれるなんて」
このことを実に忌々しげに言うヤバイバとツエツエであった。
「だがな。見破られてもだ」
「それで終わりだと思わないことよ」
「じゃあ兄貴」
ここでジャグリングオルグも言ってきた。
「ここは」
「ああ。そうだ」
「やるわよ」
彼等の出す答えはいつも通りであった。
「それじゃあ」
「観ない顔だがな」
「おい、ちょっと待て」
すぐに突っ込みを入れたゴセイブラックだった。
「京都・・・・・・だったな」
「ああ、そうだ」
ゴセイブルーが少し自信なさげな声になった彼に答えた。
「あの街だった」
「そうだ。京都で会っただろうが」
こうヤバイバに言うのだった。
「御前等とな」
「ああ、そうだったか」
「記憶にないわよね」
それはツエツエも同じだった。
「こんな連中よ」
「覚えてなかったわ」
「それってどういうことよ」
ゴセイイエローが言葉を尖らせて抗議する。
「会ったのに覚えてないっていうのは」
「数が多過ぎて覚えきれるかよ」
「最近やっと全員の名前と顔がわかってきたのに」
「しかもよ」
「マジレンジャーの方で新手が出て来るし」
開き直って言う彼等だった。
「それで覚えきれっていう方が無理だろ」
「あんた達何ていったかしら」
「ゴセイジャーよ」
ゴセイピンクも抗議混じりに言う。
「覚えておいてね」
「ああ、わかったよ」
「一応覚えたわ」
とはいってもその言葉はかなり頼りない。強くはあるがすぐに忘れてしまいそうな気配に満ちていた。そしてそれは確かであった。
「それでだよ」
「あんた達も私達の邪魔をするのね」
「そうみたいですぜ」
ジャグリングオルグも言う。
「兄貴、ここは」
「おう、わかってるさ」
ヤバイバが実によく合ったコンビネーションでやり取りをする。
「この連中を蹴散らしてな」
「聖杯を」
「大体その聖杯って」
ゴセイレッドが彼等のやり取りに突っ込みを入れる。
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