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夢幻水滸伝

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第三百八十一話 南から北へその十

「強いです」
「それで勝てるか」
「絶対に無理ですね」
「そやからね」
 マリアはさらに話した。
「ブラジルとは戦ったらあかんで」
「一蹴されますね」
「そうなるで、それでアルゼンチンもブラジル程やないけど」
「大国ですし」
「そやからね」 
 だからだというのだ。
「あそことも戦えへんし、それに」
「それにといいますと」
「我が国の起きた世界での歴史はな」
 それの話もするのだった、それも非常に暗い顔で。
「戦でな」
「多くの人が死んで」
「今も傷跡が残ってるし」
「そうですね」 
 イザベルもこれ以上はない暗い顔で話した。
「ほんまに」
「そのことも考えたら」
「戦は避けたいですね」
「出来る限りね」
「そう言われるとあたしもです」
「パラグアイに生まれるとね」
「あの戦争のことを知らない筈があらへんです」
 こう言うのだった。
「ほんまに」
「そうやね」
「あれは極端な戦ですが」
「戦をすると最悪ああなるしね」
「避けるべきですね」
「平和にやっていけるんやったら」
 それならというのだ。
「それやとな」
「最善ですね」
「イザベルちゃんもそうした考えやろ」
「はい」
 イザベルもその通りだと答えた。
「やっぱりです」
「平和が一番やね」
「ほんまにそう思います」
「あんな戦したらね」 
 かつて起きた世界で祖国が行った様なそれをというのだ、パラグアイはその戦争で人口を極端に減少させてしまい今も影響が残っているのだ。
「せざるをえん状況でも」
「出来る限り避けることですね」
「そやで」
 まさにというのだ。
「そうあるべきやで」
「そういうことですね」
「それでやで」
 イザベルにさらに話した。
「平和でいこね、若し他の勢力から声がかかったら」
「一緒にやっていこうって」
「そうしていこね」
 こう言うのだった。
「争うことなく」
「大事なのはこの世界を救うことですし」
「私達星の子のやることは」
「パラグアイを平和に治めることで」
「そやからね」
 だからだというのだ。 
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