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世界の礎

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第六話 香辛料もその七

「地主の下には置かない」
「あくまで同じ人間ですか」
「雇う者と雇われる者にしてだ」
 その関係はというのだ。
「貴族と平民の様なな」
「従属関係にはしないですか」
「家の主と使用人も同じだ」
「奴隷の様にはしませんか」
「何度も言うが奴隷は設けない」
 義青は強い声で言った。
「文明が進歩すると効率が悪いしな」
「今の時点で、ですか」
「それはしない、だからな」
「土地の所有にもですか」
「制限を設け」
 義青はさらに言った。
「大きな地主は設けない、また税もな」
「しっかりと取りますね」
「そうする、そして学校もだが」
「学校ですか」
「そろそろ本格的に。金も人手も投じてな」
 そのうえでというのだ。
「各地に設け」
「学ばせますか」
「子供達にな、読み書きにある程度の計算をだ」
 そうしたものをというのだ。
「身に着けさせる、また高度な教育もだ」
「施していきますか」
「優れた者にはな」
「そうしますか」
「そうだ」 
 まさにというのだ。
「簡単な読み書きと計算を身につけるだけでもだ」
「違いますか」
「民の全員がな」
「だから行いますか」
「これからはな、様々な農作物を出して」
 そうしてというのだ。
「民を満腹にさせ増やしものを作って売ってな」
「そうしていき」
「そしてだ」
 その結果というのだ。
「多くの富を得てな」
「豊かになったので」
「だからだ」
「これからはですか」
「学校ももうけ」
 そうしてというのだ。
「民達に読み書きや計算を教えていくぞ」
「人材を育てますか」
「そうすればな」 
 どうなるかもだ、義青は話した。
「より強い国になる」
「優れた人材が増えるので」
「そうなる、民の全員が読み書きや計算が出来る国があるか」
 義青は問うた。
「今この世界に」
「聞いたことがありません」
 すぐにだ、イストが答えた。
「そうした国は」
「そうだな、そこで我が国がそうなるとな」
「人材でもですね」
「他国を圧倒出来る、だからだ」
 そうなるからだというのだ。
「ここでだ」
「学校を多く設ける」
「そしてだ」
「教えていきますね」
「そうしていく」
 こう言うのだった。 
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