世界の礎
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第六話 香辛料もその五
「降るならな」
「戦力にされますね」
「そうする」
こう言うのだった。
「いいな」
「わかりました、では」
「その時はな」
「宜しくお願いします」
「これまで軍の規模は最低限にしてきたが」
「それもですね」
「変える、周りの国々を見れば十万で足りた」
これはアナトリアを掌握するまでのことだ。
「だがエジプトも掌握し地中海までだ」
「手に入れたので」
「軍を倍増させてな」
二十万にというのだ。
「守る、また水軍もだ」
「強くしますか」
「そして国土を守り」
そうしてというのだ。
「そのうえで軍はさらに拡大する」
「二十万以上に」
「これまで言ったのは国防の戦力だ」
二十万のそれはというのだ。
「基本はな、しかしそれ以上の戦力を擁し」
「領土を拡大させますか」
「その為の戦力もな」
「擁していきますか」
「そうしていきたい、そして必要ならばだ」
義青がそう判断した時はというのだ。
「攻める」
「そうしていきますか」
「それも帝国と対抗できるだけの大国ともな」
「攻めて戦いますか」
「そうする」
こう言うのだった。
「これからはな」
「だからですか」
「大軍を擁する、何なら戸籍も整えているしな」
このことからも言うのだった。
「戸籍から徴兵も行う」
「民達を兵にしますか」
「民から体格がよく品行もいい者を選んでな」
そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「兵にしますか」
「志願する者だけで兵が足りないなら」
それならというのだ。
「そうしてな」
「多くの兵を揃えますか」
「だがこれは最後の最後でな」
徴兵制によって兵を揃えることはというのだ。
「それでだ」
「募集しますか」
「その方がだ」
兵を募集した方がというのだ。
「士気が高いな」
「確かに」
コムが応えた。
「文官の私が見てもです」
「わかるな」
「はい、軍でもどういった場所でもです」
「やらされるよりだ」
「自ら望んで行う方がいいです」
「士気が高い」
「左様です」
まさにというのだった。
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