先生と助手が仲良すぎて嫉妬されるお話
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第七話 助手大ピンチ
ホシノ「うへー先生お昼寝しよっか」
先生「うん、いいよ」
いい訳ないだろ、仕事はどうすんだ仕事は。
「あの、先生...お仕事の方は...」
先生「ん?ああ、そっちで調整しといて」
先生「今は彼女との時間を大切にしたいからさ」
ホシノ「//」
先生「あ、照れてる笑」
ホシノ「! も、もう!」
「分かりました...」
はぁ彼女との時間を大切にするのは良いが、仕事を投げるのはどうかと思うぞ。
だがまぁ、私は助手に過ぎない。先生がそれでいいなら全力でサポートするまでだ。
それから2時間ほど経っただろうか私が仕事をしていると。先生がホシノさんを寝かしつけながら私に喋りかけてきた。
先生「ごめんね三隈君、ホシノが冷たい目線向けちゃって」
「いえ、大丈夫ですよお気になさらず」
気づいていたのか、そこはまぁやはり先生なのだな。
先生「ホシノはね、きっと仲良くしたいと思ってるんだ。」
「...そうですかね」
先生「うん、きっとそうだよ」
先生はそんな事を言うが今まで色んな生徒から冷たい眼差しを向けられていたらそんな言葉、信用出来ない
だがまぁ、先生が言うのだから信用するしかないのだが...
先生「だからさ、もっとホシノとお話して和解して欲しいな。」
「努力します...」
正直乗り気じゃない、それで余計溝が深まったらもしかしたら刺されるかもしれない。私はまだ死ぬわけにはいかないんだ。
ホシノ「うーん...?」
先生「あ、ホシノ起きちゃった?」
ホシノ「うへー、おはよう先生」
先生「おはよう」
先生「ちょっと私はトイレに行ってくるね」
ホシノ「うん、行ってらっしゃーい」
先生がトイレに行ったことで、執務室には静寂が訪れる。きっと私とホシノさんが2人になるよう取り繕ったのだろう
「...」
ホシノ「...」
「あ、あの...」
ホシノ「はい?なんですか?」
「その...ホシノさんと先生はお付き合いされていらっしゃるんですね...」
ホシノ「はいそうですけど」
「先生との馴れ初めなんか聞かせて貰えたらなぁなんて...」
ホシノ「は?結構です」
「え、あぁ、そうですよね!ごめんなさい...」
ホシノ「...」
「...」
どうやら和解する前に会話する事すら難しいようだ。
その時先生が戻ってくる。
先生「ただいまー」
ホシノ「あ、おかえりー」
「おかえりなさい」
ホシノ「先生、今度どこにデートいこうか!」
先生「うーん、そうだなぁ、水族館とか?」
ホシノ「えー?もう何回も行ってるよ?」
先生「ごめん!じゃあ違うところ...」
ホシノ「でも、先生となら何処でもいいよ...//」
先生「ホシノ...」
先生「もー!そういう所が可愛いんだからー!」
ホシノ「う、うへー//」
あぁまたイチャついてるよ。いや、恋人同士だから当たり前で何にも可笑しくはないんだが。
...てか、さっきから見ているのバレてるぞ早瀬ユウカ
ユウカ「...」
~~~少し前~~~
ユウカ「あの助手が悪いんだ」
私は1つの説の元行動していた。その説とは、助手が先生を仄めかし私を家計簿係から外したと言う説だ。
そして私はその説を立証するために先生を監視...いやこれは先生を助手から守るための見守りだ。誰がなんと言おうとそうなんだ。
~~~シャーレ~~~
「先生、すみません少しお手洗いに」
先生「うん、行ってらっしゃい」
ユウカ「(執務室から出た、今がチャンス)」
私が執務室から出てお手洗いに向かうとそこには早瀬ユウカが居た。
「ユウカさん?お久しぶりです」
ユウカ「...」
「しかし、何故ここに貴方が?」
ユウカ「...さい」
「?」
ユウカ「うるさい!」
ユウカ「お前のせいで...お前のせいで先生から嫌われた!」
「...そうですか」
ユウカ「認めるのね...」
「えぇ、まぁ事実ですから」
ユウカ「なんで...なんでなのよっ!」
早瀬ユウカはその場に泣き崩れる。認められたくない事実を認められたからか。
「それよりも何故あなたがここに居るんですか?」
「当番でも無いですよね?」
ユウカ「なによ...あんたのせいで私は辛い思いしてるのよ!?」
早瀬ユウカはそう言って私に平手打ちしてくる。
「っ...」
頬がヒリヒリ痛い、でもこれくらい問題ない。
ユウカ「あんたが死ねば...あんたが死ねばいいのに!」
そう言って隠し持っていたカッターナイフを私に向けて突進してくる。
「まずいっ!」
私は咄嗟に回避しようとしたが時すでに遅し、モロに腹部に刺された。
「うっ...」
痛い、物凄く痛い。だがこんなのでへばっていては助手として失格だ。
だが早瀬ユウカは更に刃を食い込ませてくる。その度に激痛が走り、耐えきれずその場に倒れてしまった。
ユウカ「ははっ...」
彼女が逃げていくのが分かる。
「あぁ...くそっ...」
出血が止まらない。力も入らなくなってきた。呼吸もどんどん過呼吸になる。
その時誰かに呼ばれる声がする。
先生「大丈夫か!?」
先生「しっかりしろ!」
「せん、せい...」
私は彼が来てくれた事の安堵感で意識が飛んでしまった。
ページ上へ戻る