ハッピークローバー
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第百五十八話 デマコーグその十一
「美味しいわね」
「そうでしょ、焼きそばでもおうどんでもね」
「ラーメンでもね」
「関西では普通でね」
「焼肉や鯖と同じね」
「おかずにするのよ」
主食ではなくというのだ。
「それで私達が東京に行って」
「お好み焼きとご飯食べて驚かれるのよね」
「そうなのよ」
これがというのだ。
「普通だと思ったらね」
「関西のことね」
「私もラーメンおかずに炒飯食べたら」
そうすればというのだ。
「えっ、というお顔で見たお客さんいたし」
「お店に」
「その時にわかったのよ」
そうだったというのだ。
「そういうのおかずにするの関西のことだってね」
「それわかるわ、ただお好み焼き定食の美味しさは」
「悪魔的でしょ」
「病みつきになるわ」
実際にという返事だった。
「冗談抜きでね」
「そうでしょ、いいでしょ」
「ええ、最初は何これって思ったけれど」
炭水化物を主食のおかずにすることはというのだ。
「けれどね」
「美味しいでしょ」
「ええ、だからね」
それでというのだ。
「また今度ね」
「お好み焼き定食食べるのね」
「焼きそば定食かも知れないけれど」
食べるものはというのだ。
「ご飯を炭水化物で食べるわ」
「おかずにして」
「定食でね」
「定食だとお味噌汁もあるしね」
「あれもいいのよね」
中国の娘は味噌汁についても話した。
「お味噌汁もね」
「そうでしょ」
「しかも身体にいいのよね」
「凄くね」
理虹は笑顔で答えた。
「あちらも」
「そうなのよね」
「私お味噌汁も好きだから」
こちらの料理もというのだ。
「寮でも朝よく出るし」
「外国人の娘の寮でも」
「そう、和食の時はね」
その時はというと。
「お吸いものでないとね」
「お味噌汁よね」
「それなのよね」
こう言うのだった。
「絶対にあるわ」
「それでそのお味噌汁が好きなのね」
「そうなの」
実際にというのだ。
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