ハッピークローバー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百五十八話 デマコーグその十
「打倒巨人だけれど」
「だからよね」
「そう、それでね」
そうであってというのだ。
「野球では因縁薄いけれど」
「それでもなのね」
「お好み焼きについてはね」
「あるのね」
「もうこれを言うと」
それこそというのだ。
「どうにもならなくなるから」
「言わないことね」
「聞かれてもどうかしらで」
その言葉でというのだ。
「スルーした方がいいわ」
「それで終わらせることね」
「そうよ、それでこのお話は置いておいて」
所謂お好み焼き戦争のことはというのだ、この問題は西日本においては非常に深刻な話であることは事実だ。
「お好み焼きとみっくちゅじゅーちゅはね」
「合うでしょ」
「これがね」
理虹は笑顔で答えた。
「最高よ」
「そうよね」
「これはね」
まさにというのだ。
「一度知ったら病みつきになるわ」
「この組み合わせはね」
「そう思うわ、私も」
「まあ実は夜はね」
中国の娘は明るく笑って述べた。
「お好み焼きとかやたこ焼きを食べるとね」
「お酒よね」
「ビールね、もうお好み焼き食べるなら」
夜にというのだ。
「その時はよ」
「ビールね」
「これがたこ焼きや焼きそばでも同じで」
こうしたものを食べる時もというのだ。
「モダン焼きでもよ」
「あっ、わかってるじゃない」
モダン焼きの名前を聞いてだ、理虹は笑顔になって応えた。
「あれはいいでしょ」
「中国にはないから」
「炭水化物と炭水化物ね」
「日本でも西限定でしょ」
「特に関西ね」
「この学園でも普通にお好み焼き定食ってあるけれど」
「それもないから」
そうだというのだ。
「特に北の方だとね」
「中国の」
「そう、本当にね」
これがというのだ。
「ご飯もお饅頭も包も麺類もね」
「主食よね」
「餅だって」
「餅は小麦練って焼いた方ね」
「そっちのお餅もあるから」
米の餅だけでなくというのだ。
「主食はね」
「色々あるわね」
「それで主食は主食で」
「おかずじゃないわね」
「麺類も餃子もね」
「だからお好み焼き定食なんてないのね」
「ええ、ただ食べたら」
中国の娘はそうすればとも言った。
ページ上へ戻る