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ドリトル先生の長崎での出会い

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第六幕その九

「確かに戦争はずっとないけれど」
「ここまで災害が多いとね」
「どの国が日本に何もしなくても」
「それでもだよね」
「災害が物凄く多いから」
「安全じゃないね」
「災害がここまで多い国は他にないからね」
 だからだというのです。
「本当にね」
「そう考えるとね」
「全然平和じゃないね」
「安全かっていうとね」
「ここまで災害が多いとね」
「言えないよ、だからね」 
 そうであるからだというのです。
「自衛隊は必要だよ」
「災害のことを考えると」
「種類も数も規模も違うし」
「他の国と比べて」
「そうなるとね」
「そう、警察や消防署も必要だけれど」
 それでもというのです。
「自衛隊もね」
「必要だね」
「それが現実だね」
「だから自衛隊は人を殺すんじゃなくて」
「人を助ける組織だね」
「人を守る組織よね」
「救ってね、警察や消防署と同じだよ」
 本当にというのです。
「そのことはね」
「全くだね」
「そうだよね」
「人から見てね」
「そうしたものだね」
「そうだよ、世の中自衛隊だけでなくね」 
 今見学しているこの組織に限らずというのです。
「警察にも反対する人いるけれどね」
「おかしいよね」
「権力には何でも反対する」
「そうした考えでね」
「警察にも反対する人もいるね」
「所謂無政府主義だね」
 先生はこの思想もお話しました。
「政府、もう武力どころか法律さえ否定してね」
「完全に自由な社会を作る」
「そう言うんだよね」
「無政府主義って」
「権力も反対して」
「そんな社会こそだよ」
 無政府主義のというのです。
「もうね」
「暴力が支配するね」
「とんでもない社会になるね」
「それこそ」
「その通りだね」
「そうなるよ、だからね」
 それでというのです。
「僕はそうした社会にはだよ」
「反対するね」
「駄目だって」
「秩序こそあるべきだよね」
「理性と法律が」
「さもないと人はどうしようもない存在になって」
 そうなってというのです。
「生きものを大事にすることもね」
「なくなるね」
「自分達だけが大事になって」
「優しさも何もなくなって」
「暴力が支配する世の中になるね」
「そうなるよ、絶対にね」
 確信を以ての言葉でした。 
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