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金木犀の許嫁

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第五十話 汗水流してその十

「あの、午前中も泳いで」
「午後も泳いで」
「かなりカロリー消費したわね」
「鍛錬が出来たよ」
 夜空に笑顔で答えた。
「水泳のね」
「カロリ―消費よりもそっちね」
「俺にとってはね」
「そうなのね」
「あまりカロリーの方は意識していないんだ」 
 そうだというのだ。
「俺はね」
「鍛錬ね」
「普通に起きていてもカロリー消費するよね」
「結構ね」
 夜空はその通りだと答えた。
「これがね」
「だからね」
 それでというのだ。
「カロリー消費よりもね」
「鍛錬が出来て」
「それでよかったと思うよ」
「そうなのね」
「何か夏休みとかお家で何もしないで」
 そうであってというのだ。
「太る人いるらしいけれど」
「何かしていたら」
「太らないしね」
「鍛錬とかしていたら」
「アルバイトでもね」
 それでもというのだ。
「身体を動かすから」
「カロリー消費するわね」
「そう、それにね」
「それに?」
「日本の食事だと」
 それならというのだ。
「かなり食べてもそんなに太らないし」
「それはあるわね」
「これがアメリカだったらね」
「かなり太るわね」
「量も食べるものも違うから」
「それよく言われるわね、甘いものだって」
 夜空はよく言われる食べると太るものの話をした。
「アイスとかドーナツとか」
「そういうものが多いからね」
「簡単に太るわね」
「そうだしね」
「そうそう、ドーナツばかり食べて」
 真昼はそれでと話した。
「プレスリーさん太ったのよね」
「エルビス=プレスリーさんよね」
「あの大スターだった」
「ラブミー=テンダーとかの」
「あの人は若い頃すらりとしていたのが」
 そのスタイルも人気の理由の一つであった、また激しい腰の動きからペルプス即ち骨盤とも言われていた。
「お亡くなりになる間際わね」
「かなり太ったのよね」
「何でもね」
 真昼は妹に話した。
「何でドーナツばかり食べる」
「そんな偏食家になって」
「そうなってね」
 それでというのだ。
「かなりね」
「太ったよね」
「そうらしいわ」
「何かね」
 夜空は姉に応えて言った。 
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