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金木犀の許嫁

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第五十話 汗水流してその七

「ワインを飲むとね」
「そうですよね」
「赤でも白でもね」
「ロゼでも」
「ビールじゃないのよね」
「ビールはジョッキでごくごくと飲むので」
 そうした飲み方だからだとだ、白華は話した。実際に脳内でその飲み方を想像しながら夜空に話した。
「勢いよく飲む感じで」
「ワインだとグラスでゆっくりと、よね」
「そう飲む感じですよね」
「ワインはね」
「ですから」
 そうした飲み方だからだというのだ。
「ワインを飲む時はです」
「大人に感じるわね」
「そうなんです」
 こう言うのだった。
「これが」
「そうよね、しかもね」
「しかも?」
「ワインって身体にいいのよ」
 夜空はワインのこのことも話した。
「勿論お酒だから飲み過ぎは駄目だけれど」
「それでもですね」
「日本酒やビールと比べてね」
「日本酒は糖分が多いので」
「そう、飲み過ぎるとね」
 そうすると、というのだ。
「糖尿病になって」
「そうですよね」
「ビールもプリン体が多いから」 
 だからだというのだ。
「痛風になるのよ」
「飲み過ぎると」
「だからビールもね」
「飲み過ぎにはよくないですね、そういえば」
 ここで白華はあることを思い出して夜空に話した。
「ドイツの子が言っていました」
「ドイツは痛風の人が多いのよね」
「そうですよね」
「ドイツはビール以外にね」
 夜空は自分の食べものを食べつつ言葉を返した。
「ジャガイモにバター乗せるし」
「あちらではジャガイモは主食ですね」
「パンと並ぶね、それでね」
 夜空は話を続けた。
「ソーセージ、ベーコン、ハムがおつまみで」
「そのビールの」
「しかもケーキの本場で」
「クリームにプリン体多いですね」
「朝食欲がなかったらビールに生卵を入れて飲むから」
「痛風になる条件揃ってますね」
「だからね」
 そうした食生活だからだというのだ。
「あちらはね」
「痛風の人が多いですね」
「私も聞いてるから」
 夜空もというのだ。
「ドイツに痛風の人が多いって」
「有名ですよね」
「そう思うわ、私も」
「それで太ってる人も多いんですよね」
「その原因の第一がね」
「ビールですよね」
「何と言ってもね」
 こう白華に答えた。
「それでビールの飲み過ぎはよくないのよ」
「痛風注意ですね」
「そういうことを考えていくと」
 そうすればというのだ。 
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