世界の礎
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三話 統制その十二
「突進してきてもな」
「弓で迎え撃ちますか」
「前に槍を出してな」
そうもしてというのだ。
「そのうえでだ」
「戦いますね」
「そうする、そしてだ」
「敵を寄せ付けず」
「弓で戦う、いいな」
「彼等に対しては」
「西に向かいシリアを手に入れ」
その進出するルートの話もした。
「海岸から北に向かい」
「アナトリアですね」
「あちらまで向かい」
そうしてというのだ。
「カフカスまで向かう」
「あの山脈まで」
「そうする」
勢力拡大の話もした。
「これからな」
「あの山脈より北は」
「今は行かない」
カニに答えた。
「勢力拡大は重要だが」
「それでもですか」
「焦らないことだ」
決してというのだ。
「それはな」
「そうあるべきですか」
「そうだ」
まさにというのだ。
「国力以上にはだ」
「勢力を拡大しませんか」
「そうだ、だから今はな」
「アナトリアとカフカスまでですね」
「掌握するのはな、そして」
「そして?」
「その次だが」
義青はそれからの話をした、この世界の地図も頭の中にありそのうえで他の者達に話をしているのである。
「カフカスは越えない」
「力をつけても」
「それでもだ、他の地域にだ」
「進出しますか」
「そうする、だからな」
それでというのだ。
「今はな」
「勢力拡大は、ですか」
「シリア等でだ」
こうした地域でというのだ。
「アナトリアだ」
「そしてカフカスまでですね」
「掌握する、いいな」
「わかりました」
確かな声でだ、カニも他の者達もだった。
義青の言葉に頷いた、そして彼の言う通りに動くのだった。
第三話 完
2024・11・8
ページ上へ戻る