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夢幻水滸伝

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第三百七十八話 魔術と信仰その四

「これで、です」
「ええですね」
「有り難うございます、それでなのですが」
「それで?」
「このお仕事で」
 洪水対策でというのだ。
「ガブリエラ様の評判が上がっています」
「そうなんですね」
「それでこの街だけでなく」 
 市長はさらに話した。
「多くの街や村で、です」
「評判になっていますか」
「そうなっていまして」
 それでというのだ。
「是非勢力を立ち上げられ」
「そうしてですか」
「その勢力に棟梁になって欲しいと」
 その様にというのだ。
「声が上がっています」
「そうなんですね、お仕事に必死で」
 ガブリエラはそれでと答えた。
「そうしたことはです」
「お気付きにはですか」
「そうでしたけど」
「ですが」
 それでもというのだ。
「そうなっていまして」
「私が棟梁にですか」
「如何でしょうか」
「そうですね」
 ガブリエラは少し考えた、そのうえで答えた。
「皆さんがそれでええんやったら」
「望むなら」
「私でよければ」
「それでは」
「やらせてもらいます」
 こう答えたのだった。
「是非」
「ではです」
「やらせてもらいます」
 ガブリエラは決意して言った、そして。
 そのうえでだ、即座に街の行政にかかったが。
「周りの街や村もです」
「統治されてますね」
「確かに」
「一つの勢力の棟梁になったら」
 それならというのだ。
「もうです」
「確かにですね」
「治めていかれるのですね」
「そうしていきます」
 仕事を終えて教会に帰り神父それにシスターと一緒に食事を採る中で話した、メニューは野菜が多い。
「これからは」
「それもですね」
 シスターが言ってきた。
「治水だけでなく」
「はい、行政全般をです」
「行っておられますね」
「そうしています」
「そうなのですね」
「確かにです」
 さらに言うのだった。
「していかへんとと思いまして」
「それで、ですか」
「今の様にです」
「治めていかれ」
「勢力全体がよおなる様にです」
 そうなることを目指してというのだ。
「治めています」
「そうなのですね」
「はい、それに」
 ガブリエラはパンを食べながら話した。
「北の街や村からも勢力に加えて欲しいと言ってますけど」
「どうされますか」
 神父は野菜のスープを飲みつつ尋ねた。 
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