八条学園騒動記
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第七百八十三話 徴兵制度その三
「代々のお家で」
「軍人の名門だったりするのよね」
「そうしたお家が多くて」
「士官の人達がいて」
「代々の家臣の人達も」
その家のというのだ。
「入るから」
「代々」
「それでね」
「軍人の数は足りてるのね」
「志願制でもね、代々なっても」
軍人にというのだ。
「それでもね」
「志願してるから」
「お家の仕事でも」
「いいのね」
「そうだよ」
まさにというのだ。
「あそこはね」
「世襲でも志願制ね」
「それでやっていけるんだよ」
「成程ね」
「あそこは代々のお家のお仕事なのよね」
ペリーヌも言った。
「特に貴族は」
「うん、お貴族様はね」
トムは特に嫌そうに話した。
「そうだね」
「そうそう、代々とか言ってね」
「職業選択とかないね」
「家臣の人達もね」
「代々なんだよね」
「お家に仕える平民は」
連合では奴隷と同じ様に思われている。
「そうよね」
「自分の意志で決めるとか」
「そういうのはね」
「本当になくて」
それでというのだ。
「ご主人様に軍隊でもだよ」
「お仕えしているわね」
「だからね」
それでというのだ。
「本当に奴隷だよ」
「まさにそうね」
ペリーヌも確かにと頷いた。
「あの国では」
「そう、それで十億もだよ」
「軍隊あるのね」
「代々の連中と」
その彼等と、というのだ。
「他にも色々入るから」
「あそこ徴兵制度なくてもやっていけてるのね」
「連合とは違うから」
全くというのだ。
「そうだね」
「何ていうか」
ペリーヌはトムに言った。
「国家が違うとね」
「軍隊も違うね」
「そうね、というか徴兵制ってね」
「どうなのか」
「やっぱりない方がね」
その方がというのだ。
「いいわね」
「そうだね」
トムも同意だった。
「自分の意志でなる」
「そうでないとね」
「軍隊だってね」
「ましてやね」
ペリーヌはこうも言った。
「国民皆兵とか」
「スパルタみたいに」
「あそこまでなると」
「絶対に嫌だね」
「スパルタに生まれなくてよかったわ」
ペリーヌは心から言った。
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