八条学園騒動記
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第七百八十三話 徴兵制度その一
徴兵制度
トムはクラスの友人達と共に海賊の服を着たまま徴兵制度について話した、それが一体どういったものかと。
「市民を検査して兵隊さんになれるかどうか調べて」
「それでなれるなら」
「それならだね」
「兵隊さんになるのよね」
ペリーヌとスターリング、蝉玉が話した。
「そうした制度で」
「昔は色々な国が採用していて」
「今はサハラでやってるわね」
「志願制じゃないってね」
軍の入隊の仕方がというのだ。
「ちょっと想像つかないね」
「そうよね」
「職業選択の自由ってあるし」
「軍隊に入るのが義務ってね」
三人も首を傾げさせながら言う。
「想像がつかないわ」
「連合は何処も志願制だから」
「中央政府も各国政府もね」
「義務として兵隊さんになるって」
トムはさらに言った。
「本当に想像がつかないよ」
「アンの祖国のイスラエルはね」
ペリーヌはトムにこの国の話をした。
「徴兵制、国民皆兵で」
「ずっと戦ってきたんだったね」
「建国してから暫くは」
「そうだったね」
「ええ、けれどそのイスラエルも」
「今は志願制で」
「義務で兵隊さんになるとか」
そうしたことはというのだ。
「全くね」
「ないね、徴兵制ってあれだよね」
トムはペリーヌに話した。
「敵に囲まれていたりしてどうしても兵隊さんが必要な」
「そうした国でやることよね」
「そうだね、連合はエウロパが敵だけれど」
「こっちの方がずっと大きいから」
連合の方がというのだ。
「だからね」
「そんな大規模な軍隊いらないから」
「志願制よ」
「そうだね、サハラなんてね」
どの国も徴兵制を採用しているこの地域ではというのだ。
「普通だけれど」
「サハラは別だよ」
こう言ったのはスターリングだった。
「戦争ばかりしているから」
「それでよね」
蝉玉も言ってきた。
「徴兵制にするしかないのよね」
「どの国もね」
「そうよね」
「本当に必要な国でないと」
「しないわね」
「他の制度もそうだけれど」
徴兵制だけではないというのだ。
「こちらもだよ」
「そうよね」
「サハラも平和になったら」
「徴兵制なくなるわね」
「そうなるかな、やっぱり軍隊に入るのは」
スターリングは連合の者として話した。
「志願してだよ」
「それで入るものよね」
「市民の軍隊、自由の国の軍隊だから」
連合はそうした国だからだというのだ。
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