スーパー戦隊総決戦

「ただ。いきなりですね」
「この二人が加わるなんて」
「全くだな。正直驚きが止まらないぜ」
　ゲキチョッパーも普段の余裕がない。
「この二人がゲキレンジャーになるなんてな」
「けれど凄くワキワキしてきたぞ！」
　ジャンだけが相変わらずだった。
「俺二人の参加嬉しい。これからも戦う！」
「ふむ、ジャンはそれでいいみたいだな」
「そうだね」
　拳聖達はジャンのその純粋さをここでも見た。
「これは安心していいか」
「二人もやっていけるわ」
「私はね」
　メレは一歩前に出て身体の右半分をぐい、と出して述べる。
「理央様の為に戦うわよ。何があってもね」
「じゃあ聖杯はどうなるんだよ」
「理央様がそれを守ろうと思われるならね」
　こうシンケンゴールドに答える。
「戦うわ」
「俺はこれからは己の為には戦わない」
　その理央の言葉だ。
「聖杯が返されるべきものならその為に戦う」
「わかりました」
　メレは跳びはねる様にして理央の言葉に応えた。
「ではメレも聖杯を守る為に戦います」
「こいついつもこんなのか？」
　ガオブルーは態度を急変させたメレを見ながらゲキレンジャーの面々に問うた。
「何か態度が異常に変わるんだけれどな」
「実はそうなんだよ」
　ゲキチョッパーがその通りだと答える。
「まあ慣れたらそんなに気にならないけれどな」
「そうか。まあ悪い奴じゃないみたいだけれどな」
「それはな」
「そうね」
　これは他の面々にもわかることだった。
「人間としては特に」
「問題はないみたい」
「ただ」　　
　ここで言ったのはボウケンレッドだった。
「もうあのリンリンシーではないみたいだな」
「うむ、どうやら完全に人間に戻ったようじゃ」
　マスターシャーフーがその通りだと述べた。
「復活した時にな」
「人間になったのは確かに嬉しいわ」
　メレはそのことは素直に喜んでいた。
「ただね。だからといってね」
「戦いを避けることはないっすね」
「その通りよ」
　このことをゴーオンブルーにも答えるのだった。
「何があっても引かないわよ」
「それに」
　マジレッドが自分達の両親を見て言う。
「父さんと母さんも来てくれたなんて」
「相手があまりにも悪い」
「十冥神が出て来たとなると」
　その二人が我が子に応えて話してきた。
「我々も戦う」
「そして聖杯を」
「聖杯のことは我々も聞いています」
　ゴセイブルーが出て来て一同に話す。
「ですから是非」
「ああ、こちらこそな」
「宜しくね」
　こうしてゴセイジャーの面々も加わるのであった。戦隊側の戦力もまたかなりのものになっていた。そして京都で話し合いの場所を持つのであった。
「流石にあの服装じゃないんだね」
「当たり前でしょ」
　メレがむっとした顔でレツの言葉に応えていた。全員である喫茶店の二階を貸し切ってそこでお茶やお菓子を食べながら話していた。
　見ればメレは緑のジャケットに黒いミニスカートである。あのチャイナドレスではない。理央もまた黒いジャケットを着てそのうえでいる。
「ゲキレンジャーになったんだから」
「私とお揃いなのね」
　ランはそのメレの服を見て述べた。