博士の挑戦状
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百三話
第二百三話 吸血鬼
小田切君は悪魔城ドラキュラをプレイした、そうしつつ博士に対してかなり真剣な顔で言うのだった。
「これは攻略本なければ」
「難しいのう」
「はい、攻略本があるんで」
だからだというのだ。
「操作もファミコンなら」
「十字キーとエービー二つのボタンだけでな」
「頭に入りやすくて」
それでというのだ。
「今のゲームと比べますと」
「楽じゃな」
「はい、ですが」
それでもというのだ。
「攻略本がないとです」
「右も左もわからずな」
「はい」
まさにというのだ。
「全くです」
「進めないな」
「そうです」
「そうじゃな、だからな」
それでというのだ。
「攻略本は必要でな」
「遊ばないと駄目ですね」
「うむ、円滑にプレイする為にな」
「攻略本は必要ですね」
「だからじゃ」
その為にというのだ。
「ファミリーコンピューターに人気が出てな」
「それと共にですか」
「攻略本もじゃ」
「出たんですね」
「すぐにじゃ」
それこそというのだ。
「それぞれのゲームの攻略本が出てな」
「それで今も残ってるんですね」
「古本でな、今はネットでな」
「攻略サイトとかありますね」
「あるがな」
しかしというのだ。
「まだ出ておるな」
「攻略本自体は」
「それでこのゲームもじゃ」
悪魔城ドラキュラもというのだ。
「この通りじゃ」
「攻略本があって」
「その通りに遊ぶとな」
「楽に進めますね」
「小田切君の腕ならな」
ここで博士は小田切君自身のことを話した、それは彼にとっては自覚のないものであった。
第二百三話 完
2024・9・20
ページ上へ戻る