| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十三話 回廊ひのきしんその五十三

「いつも相談に乗ったりしてね」
「なおそうとされてるんですね」
「そうしてるけれど」
 それでもです。
「中々ね」
「なおらないんですね」
「どの人もね」
「それで僕もですか」
「まして新一君滅茶苦茶強いから」
 その癖性分がです。
「そうそういない位よ」
「僕はそこまでなんですね」
「そうよ、ちょっとね」
 私の見る限りです。
「私も見たことないわ」
「いや、かなりと思っていましたけれど」
「自覚しているにしてもよ」
「かなり強いですか」
「嫌いだと顔に出るしね」
 もう露骨にです。
「話し掛けもしないしね」
「嫌いな相手には口を利かない主義でして」
「そうよね」
「それでその人にもです」 
 長池先輩をまた見て言いました。
「あのお二人にも」
「高井先輩と佐野先輩ね」
「そうです、今はお話してますけれど」
「お顔に出てるけれどね」
 今もです。
「嫌いだとすぐに出るのもね」
「よくないですね」
「相手に不快な感情与えるから」
 逆にそうでない人にはいつもにこにこしています。
「嫌いだと助けないでしょ」
「何があっても」
「それもよくないし」
「好き嫌いは置いておくことですね」
「そもそもあまり持たない様にね」
 こう注意しました。
「公平にね」
「僕は不公平ですか」
「好きな人には公平でもね」
 それでもです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧