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新オズのかかし

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第一幕その十

「今はマンチキンの国で公務をしていてね」
「それが終わるとだね」
「気球で戻って来るから」
「ああ、気球でなんだ」
「あの人が好きなね」
 かかしに微笑んでお話します。
「気球でオズの国に来て一旦アメリカに戻ったけれど」
「その気球でだね」
「そう、都に戻って来るの」
「そうなんだね」
「あの人が戻って来る頃にはね」 
 その頃にはというのです。
「準備を整えて」
「使節団のそれを」
「そしてね」
「出発だね」
「そうしましょう」
「それではね」
 こうして使節団の参加者が決まってでした。
 かかし達はナターシャ達と蹴鞠を楽しみに宮殿のお庭に出ました、そうして遊んで一緒に遊んだのですが。
 夕方になってです、夕食の時にオズマがお話しました。
「魔法使いさんのお仕事は順調とのことよ」
「そうなの」
「だからもうすぐお仕事が終わって」 
 ドロシーにお話します。
「それでよ」
「気球で都に戻って来るわね」
「そうしてくれるわ」
「じゃあそれまでにね」
 ドロシーは食べながら応えました。
「私達はね」
「ええ、使節団の準備をね」
「しておくわ」
「宜しくね」
「そして」
 オズマはメインのポークソテーを食べつつ言いました。
「色々な人達とお会いして」
「お話を聞くのね」
「そして見て来てね」
「色々な国の状況を」
「どうすればもっとよくなるか」
「そのことをね」
 まさにとです、ドロシーもポークソテーを食べつつ応えました。
「見てきてね」
「そうしてくるわね」
「そしてね」
「どの国もね」
「よくなる様にね」
「治めていくわね」
「オズの国は連邦国家でしょ」
 このこともです、オズマは言いました。
「私が国家元首でエメラルドの都があるけれど」
「都も一つの国家でね」
「大きく分けて五つの国家があって」
「都もそのうちの一つよ」
「マンチキン、ギリキン、ウィンキー、カドリングがあって」
 この四カ国がというのです。 
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