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女王神との愛

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第一章

                女王神との愛
 戦の神ネルガルは偉大な神エアの息子であり大柄で逞しい身体を持っており精悍な顔立ちの若々しい神である。その彼はある日冥界の宰相神ナムタルと飲んでいたが。
 酒が進みナムタルと喧嘩した、それでだった。
「ナムタル様のお話がです」
「冥界の主神エレキシュガルが聞いてか」
「大層お怒りです」
 従神がネルガルに話した。
「それでネルガル様がです」
「冥界に来てか」
「謝罪する様にです」
 その様にというのだ。
「言っておられます」
「粗相をしたのは事実だしな」
「喧嘩をされたことは」
「私から殴ったしな」
「それでは」
「謝りに行こう」
 こう言うのだった。
「この度はな」
「そうされますか」
「非は認める」
 自分のそれはと言ってだった。
 ネルガルは冥界に赴くことにした、だがここで父神のエアが言ってきた。
「冥界のものは口にするな」
「口にするとその世界の者になるので」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「よいな」
「食うことも飲むこともですね」
「水浴びもだ」 
 それもというのだ。
「そして親しくすることもだ」
「なりませんか」
「若しそうしたことを行えばな」
 エアは真剣な顔で話した。
「そなたは冥界の神になる」
「そうなりますね」
「だからな」
「冥界に行けば」
「そうしたことはするな」
「わかりました」 
 ネルガルは父神の言葉に頷いた、そうしてだった。
 彼は冥界に赴いた、そして実際にエレキシュガルの宮殿に行くまではそのことを守ったがそれでもだった。
 エレキシュガルの銀色の腰までの髪に黒いきめ細かな肌に銀の服の上からもわかる見事な肢体に切れ長の緑の目に小さな唇に高い鼻を持つ姿を見るとだった。
 忽ち心を奪われた、そしてだった。
 自ら声をかけエレキシュガルもまんざらではなく謝罪は受け入れられたがその後で彼は女神と親しくした。そして。
 天界に帰ると父神に事情を話したが父神にこう言われた。 
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