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金木犀の許嫁

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第二十六話 里帰りをしてその一

                第二十六話  里帰りをして
 里帰りの日になり夜空達は幸雄が運転する車に乗って里帰りをすることになった、朝食を食べるとすぐにだった。
 車に乗った、そして出発したが。
「高速に乗ればですね」
「はい、すぐです」
 幸雄は運転席から真昼に答えた、佐京が助手席にいて女の子三人は助手席に三人並んでそのうえで座っている。シートベルトは全員着けている。
「速く行くことが出来て」
「大阪まで行けますね」
「そうです」
「そうですよね」
「ですから」
 それでというのだ。
「皆さんは休んでいて下さい」
「寝ていてもですか」
「いいです、お話をされてもです」
 寝ずにというのだ。
「構いませんし」
「どちらでもいいですか」
「はい、お好きな様に」
「わかりました」
「しかしです」
 真昼と夜空に囲まれて座っている白華が言ってきた。
「この車独特ですね」
「後ろ三人乗れるからですね」
「その分シートベルトもありまして」
「特別にそうしてもらいました」
「シードベルト作ってもらったんですね」
「左様です」
 実際にというのだ。
「そうしてもらいました」
「そうですか」
「五人家族になると聞きまして」
 それでというのだ。
「メーカーの人にお願いして」
「後部座席を改造してもらったんですね」
「そうしてもらいました」
「お金かかりましたね」
「多少」
 運転しつつ答えた、そう話している間にだ。
 高速道路に入った、そこで幸雄はまた言った。
「それ位です」
「多少ですか」
「車検位で済みました」
「車検代位ですね」
「そうでした」
 実際にというのだ。
「おおよそ」
「結構かかっていません?」
「多少です」
 幸雄は微笑みこう返した。
「五人乗りにすることを考えますと」
「多少なんですね」
「そうです」
 穏やかな返事であった。
「そうお考え下さい」
「そうですか」
「さて、高速に入ったので」
 幸雄は今度はこちらの話をした。
「あとはです」
「大阪までですね」
「すぐに行けます」
 夜空に答えた。
「然程です」
「長くはないですね」
「時間的に」
「距離は結構ありますね」
「はい、ですが」 
 それでもというのだ。
「高速はスピードを出せるので」
「それで、ですね」
「ですから」
 それでというのだ。 
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