夢幻水滸伝
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第三百四十七話 オクラホマの攻防その十三
「手出し出来へん場所があれば」
「そこよりもな」
「手出し出来る場所を、ですね」
「先に攻めるんや」
「無理にこだわるよりも」
「まずはな」
オニールにスープの中のザリガニの肉を食べつつ話した。
「そうしていってな」
「勢力を拡大させますね」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「攻められる様になったらな」
「攻めますね」
「確かに南部も攻めたい」
「テキサス州へのルートで」
「敵の補給路でいざという時の退路やからな」
「攻めたいですね」
「しかしな」
そうした戦略的なことがあるがというのだ。
「それでも守りが固くてな」
「攻められへんなら」
「無理せんでな」
それでというのだ。
「他の場所を攻めることですね」
「変にこだわったら負ける」
スタインベックは言い切った。
「それは今わい等がおる国でもやろ」
「戦において」
「変に一つの城の攻略に気を取られて後れを取った」
「関ヶ原の徳川秀忠さんですか」
「ああ、上田城攻めてな」
そうしてというのだ。
「手間取ってまたこだわってな」
「関ヶ原に遅れましたね」
「実は敢えてそうしたって説もあるけどな」
いざという時の予備戦力としてわざと遅れさせたというのだ、ただし真田家はこの戦と大坂の陣の真田幸村の活躍から幕府にはかなり嫌われたとのことである。
「そうした話もあるしな」
「そやからですね」
「変にや」
「一つの城にはこだわらない」
「街にはな」
街が城塞都市であることからの言葉である。
「例えその街が最重要目標でもな」
「こだわらず」
「他の場所をや」
「攻めていき」
「こっちの有利な状況にしていくんや」
「それもまた攻め方ですね」
「戦略や、それでや」
そうした考えだからだというのだ。
「ここはな」
「州の東西特にですね」
「東部に戦力を拡大するで」
「そうしますね」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「アーカンソー州のこっちの勢力とつながって」
「援軍も来やすい様にしますね」
「そうするで、十万も来れば」
その援軍がというのだ。
「オクラホマシチーもな」
「攻められますね」
「そや、十万あれば」
それだけの戦力がというのだ。
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