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夢幻水滸伝

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第三百四十七話 オクラホマの攻防その九

「補給路もな」
「整えますね」
「二十万の軍が充分に動けるだけのな」  
 そこまでのというのだ、こう話してだった。
 スタインベックはオニールと共に二十万の軍勢を率いてオクラホマシチーに向かった、それに対してガーランドはというと。
 オクラホマシチーに四万の兵を置いたうえで周辺の諸都市に合わせて四万の兵を配置して残り一万を州の他の街や村に配置してだった。
 スタインベック達が来るのを待った、そのうえで自身が率いる将兵達に話した。
「これでや」
「何時敵が来てもですね」
「戦えますね」
「そうなりましたね」
「そうなったわ」
 まさにというのだ。
「そやからな」
「ここで敵軍を食い止めますね」
「オクラホマシチーで」
「そうしますね」
「そしてな」
 ガーランドはさらに話した。
「長期戦に持ち込む、そうなれば」
「状況も変わります」
「地の利はこちらにあります」
「いざとなれば奇襲も仕掛けられます」
「街を包囲している敵軍を」
「そやから籠城してな」
 オクラホマシチーにというのだ。
「まずは敵を引き寄せてな」
「長期戦に持ち込み」
「そしてですね」
「隙を伺い奇襲を仕掛ける」
「そして戦局を変えますね」
「敵は強い」 
 このことをだ、ガーランドは認めた。そうして言うのだった。
「大軍で装備もええし星のモンも二人おる」
「戦力は明らかに敵が上です」
「かなりのものです」
「そのことは事実です」
「しかし二十万の兵とあの装備にな」 
 敵軍のことをさらに話した。
「星のモンが地の星と人の星が一人ずつやとな」
「それならですね」
「この街は攻め落とせないですね」
「この街はそれだけ堅固ですね」
「そや、周りの諸都市にも兵を配置してるし」
 四万の彼等のことも話した。
「そやからな」
「尚更ですね」
「二十万では攻め落とせないですね」
「オクラホマシチーは」
「あと十万おったらな」 
 敵軍がというのだ。
「危ういけどな」
「今の敵戦力ならですね」
「持ち堪えられますね」
「数ヶ月はな、そしてその数ヶ月の間にな」
 まさにというのだ。
「戦局が変われば」
「この戦全体の」
「その時はですね」
「援軍を呼び」
「そして反撃ですね」
「劣勢でも諦めんことや」 
 ガーランドは腕を組んで言った。
「諦めるとしたら」
「最早どうにもならない」
「どうしても勝てない」
「矢尽き刀折れた」
「そうした状況になってですね」
「その時や、それでな」 
 今はというのだ。 
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