スーパー戦隊総決戦
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第六話 獣の力その四
「爺さん、あんたが相手か?」
「爺さんではない!」
ガジャは今の彼の言葉にムキになって抗議した。
「我が名は大神官ガジャ!一万年生きているのだぞ!」
「何っ、一万年!?」
それを聞いていよいよ驚くゲキチョッパーだった。
「じゃあやっぱり爺さんじゃねえかよ」
「どうしてそうなるのだ!」
「一万年も生きてりゃ立派じゃねえか」
「ふん、まだ若いのじゃぞ」
話がかなり噛み合っていない。
「それで何でそう言うのじゃ」
「だから一万年生きてりゃ相当なものじゃねえかよ」
「かなりの間寝ておったのじゃ」
ガジャは自分から言わなくていいことを言った。
「じゃから実際には数千年かのう」
「だからどっちにしてもかなりのものなんだけれど」
「そうだよな」
シンケングリーンがゲキブルーのその言葉に頷く。
「人間なんて百年生きられたら凄いからな」
「そもそも本当に人間なの?」
「ええい、黙れ!」
反論できなくなり遂に逆切れした。
「とにかく今はどいつもこいつも倒す!聖杯の為だ!」
「それを手に入れてどうするんだ?」
「そんなの知る訳ないでしょ」
シズカがゲキレッドの問いに答える。
「凄い力があるっていうから手に入れるだけよ」
「それだけか?」
「世界征服とかかしら。それ使って」
実は今まで細かく考えたことのない彼女だった。
「何か今時そういうのも流行らないけれど」
「何か住みよい世界を創るとか言っていただろうが」
リュウオーンが首を傾げるシズカに言ってきた。
「ガイアークの連中がな」
「そういえばそうだったわね。じゃあその為に力を」
「私としてはそれでもいいのです」
ロンもあまり考えていなかった。
「この終わることのない退屈を紛らわせることができれば」
「そういえばこの連中って」
「そうよね」
マジブルーがマジグリーンの言葉に応えて言う。
「世界征服とかそういうのないんだよな」
「何か何もかもが杜撰だし」
「杜撰とは何だ」
クエスターガイがむっとした声で言い返してきた。
「我々もちゃんと考えて行動しているのだぞ」
「ただ動き回っているだけではないのか?」
シンケンレッドもそう見ていた。
「前から思っていたがこの連中の動きはだ」
「そうなんだよな。全然何も考えてねえんだよな」
シンケンゴールドから見てもそうだった。
「何なんだ?この連中は」
「五月蝿いわよ、とにかく聖杯を手に入れればいいんだから!」
シズカもいい加減切れてきていた。むきになってきている。
「あんた達!邪魔だから消えなさい!」
「消えろと言われて消える訳にいくか」
ゲキバイオレットが言う。
「それじゃあやるか」
「だからやると言っておるだろうが」
ガジャの言い分も滅茶苦茶である。
「どかぬとあらばな!」
「じゃあ行くからな!」
マジレッドが応えてであった。遂に戦いがはじまった。
ゲキレンジャー達もロン達もリンリンシー等を出し戦いに向かう。ゲキレッドはそのままロンに向かい彼と激しい攻防をはじめた。
拳を繰り出しながらだ。ゲキレッドはロンに対して問うた。
「やいロン!」
「何ですか?」
「手前今度は何考えてやがる!」
「考えていることはありませんよ」
「何っ!?」
今の攻撃は右手の甲で受け流す。そのうえで蹴りを出す。
しかしそれは後ろに宙返りしてかわすゲキレッドだった。宙返りの中に蹴りを出すがロンもそれを何なくかわしてみせた。まさに互角であった。
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