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金木犀の許嫁

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第十五話 真田家の人その十一

「逆に言いますと」
「甘くないとですね」
「飲めません」
 酒はというのだ。
「どんなお酒もです」
「そうですので」
「ワインは甘いお酒が多いので」
「しかもケーキにも逢ってです」
 そうしてというのだ。
「白ワインですから魚介類にもです」
「合いますね」
「そうですので」
 それ故にというのだ。
「こちらのワインにしました」
「心配りですね」
 真昼はそんな幸雄の言葉を聞いて彼の行いを見て言った。
「そうですね」
「はい」
 まさにというのだ。
「ですから」
「そういうことですね」
「ですので」
 それでというのだ。
「白ワインを楽しんで頂けると」
「嬉しいですか」
「左様です」
 そうだというのだ。
「とても」
「そうですか。皆です」
 真昼は自分以外の三人を見た、すると三人共河豚鍋やてっさや唐揚げを楽しんでいる。そうしてだった。
 白ワインも飲んでいる、それで言うのだった。
「楽しんでいます」
「白ワインも」
「河豚もそうで。河豚にも合いますので」
 その白ワインはというのだ。
「ですから」
「それで、ですね」
「とてもです」
「楽しんでくれていますか」
「そうです、ですから」
「喜んでいいですね」
「そうして下さい」
 こう幸雄に言うのだった。
「まさに」
「それでは」
 幸雄も笑顔で応えた、そうしてだった。
 五人で楽しんで河豚を食べた、それからケーキだがそのケーキはチョコレートのテコレーションだった。
 そのケーキを見てだ、白華は満面の笑顔で言った。
「美味しそうですね」
「白華ケーキ好きだから」
「はい、それにです」
 兄にも言うのだった。
「実はチョコレートを食べたくて」
「それでなんだ」
「チョコレートケーキで、です」
 それでというのだ。
「まことにです」
「何よりなんだ」
「はい」
 そうだというのだ。
「本当に」
「そうなんだ」
「ですから」
 それでというのだ。 
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