偽マフティーとなってしまった。
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3-14話
輝くエンジェル・ハイロゥが地球から去り外宇宙に飛び立った後、その光は全人類が見た希望の光であると騒ぎ立てるマスコミ。
少し休んでいる。拘束されたパイロット達は不思議と抵抗したりはしないが、その中にツヴァイの姿はなかった。もしやエンジェル・ハイロゥを押している時に爆発でもしたのだろうか?ジャックはその命をサイコフレームに吸われたのか、コックピットで死んでいた。たっぷりと命を吸ったエンジェル・ハイロゥは宇宙旅行だ。そして遠距離用のレーザー通信が俺が休んでいたラー・カイラム級の中に届いてきた。
「マフティー、木星船団から通信だ。」
木星船団?ドゥガチか!なんの通信だ?
モニターに映る老人の姿と若いモノクルをかけた男の姿があった。まさかカガチ?いや、どうだっていい。クソコテおっさんだ。もしかして、宇宙世紀にはクソコテしかいない?平成レスバ合戦か?真剣宇宙移民しゃべり場なのか?ガノタの議論ブログでもここまでの酷さは‥‥いや、ごめん。ガノタの議論ブログは猿しかいなかったわ。盛りやがって猿が!だったらやるしかない!
『諸君らの光は見せてもらったが、その光の豊かさからくる優しさこそが地球という重力が人々を縛り付けて、また木星を軽視する根源なのだ!木星は地球圏から搾取されてきた。我々が人口を統制して、クローンまで使ってガスまみれの粉のような物体にしがみついても、地球圏は水や空気を盾に我々の資源を、ヘリウム3を搾取してきた。それはジオンが生まれる前からだ。スペースノイドを奴隷にして鉱山惑星に送り込み、鉱夫として使い潰してきた血の歴史の上でも、それでもなお!そうやって優しさを見せるというのが地球の優しさならば、その腐った秩序を生み出す星は潰さねばならない。我々も感情がないわけでもなく理性が地球連邦の如き程度のものしかないわけではない。』
いや、今更そんなこと言われても知らんし、木星帝国とか木星の箱庭の中で皇帝でも気取ってガス採取でもしてたら?というか言うほど搾取されてたらジオンにしても武力なんか作れないだろ。割と余裕あったんだろお前。と言うか、そうか!
ゾルタンの反乱、アレの目的の一部に宇宙の意見の向上があったならば‥‥きっと最初からヘリウム3破壊も算段に入っていたはずだ。貯蔵庫としてのサイド3のガス破壊は、木星の地位を高めるに至った。あの騒動で一番得をしたのは木星だ。そしてヘリウム3は各サイドの備蓄から転売が増え、そのヘリウム3の転売で得た利益が各サイドの革命資金にもなる。
つまりゾルタンを、たった1人を暴発させるだけで、木星は離間工作を完成させたわけだ。その有様を見てブッホは独立を決める。木星の神の一手だったわけだ。この流れとパイプがカガチがコロニーに手を伸ばす力になり、カガチはガチ党を組んでザンスカール帝国を成立させたに違いない。
ガチ党は一見、カガチの独自の勢力に見えるから、自己顕示欲の表れでガチとついたように見える。しかしだ。ドゥガチとカガチ、つまりダブルミーニングだったらどうだ?カガチとドゥガチの目指した終焉だ。そのマリア主義の始まりが三国志の黄巾賊と似たようなヒーリングと予知。蒼天既に死すと言ったかはわからないが、ニュータイプは宇宙が蒼く見えると聞く。
蒼天が既に死すならば、ニュータイプ神話はすでに死んだというような話なんだろう。宇宙三国志とやらはカガチとドゥガチが産んだのではなく、ゾルタンの引き金から始まった。いや、アクシズ・ショックでシャア・アズナブルとアムロ・レイが両方死に、ハサウェイがニュータイプの神話を殺し、ガンダムの神話はF90とF91で死に、思想もなにもなくなった果てに生まれたのがあの世界なんだろう。
それこそ、後付と言われるが志があるうちにブライトとケネスが接触し、エゥーゴ関係者を通してバナージとヨナ達が地下組織をまだアナハイムの息があるうちに作り上げておけば、ブッホ・コンツェルンの面白いだけの貴族主義おもちゃ箱程度には負けなかっただろう。しかし、それを可能にできたブライト、セイラ、ミネバがマフティー動乱で心が折れたのかもしれない。それにもう一つのスポンサーであるルオ商会はミシェルの死亡により没落でもしたんだろう。
つまり、これは‥‥一番の解決策はミシェルとハサウェイの結婚だったのかもしれない。そうすればルオ商会とヤシマ財閥が組み合わさり、アナハイムに負けない組織にもなっただろう。とするならばどうする?実質、今のハサウェイは破局している。これでは金持ちの縁故主義と変わらないが‥‥ブッホ・コンツェルンか‥‥ブッホのどうしようもないご令嬢とハサウェイを結婚させるのが最適解だったのか?閃光のハサウェイは。
刺激がほしい金持ちのご令嬢には、果てしなくハサウェイは魅力的に見えるだろ。ハサウェイはやばい女キラーだからな。なんで精神をやられているやつにメンヘラが寄ってくるんだよ、地獄か?
まぁ、邪推に過ぎないが。結局ハサウェイはその偉大な血筋を使って金持ちの婚姻外交をしておけば、ある程度地球圏がまとまったのは察する。しかし、これは。
「そう言って奴隷や迫害を受けてきた血筋を訴えるのならば、その迫害されてきた歴史を使って今、地球連邦を迫害する。その精神性こそがその姿の象徴だ!それは地球連邦が木星を冷や飯喰らいにしてきたのと一緒で道理が通らない。クラックス・ドゥガチ、今ならまだ間に合う。地球連邦、いや、地球の枠組みを超えた太陽系連邦に戻るんだ。それが人類のあり方だ。どんなに地球から離れても人類は地球を捨てられるほどでもない。我々はしょうがないのだ!地球に縛られているのではない。人類も地球の一部で仕方がないのだから、君たちも許されるのだ。」
木星にはヘリウムを採取する仕事があるのだから、仕事をしろ。もうレスバは十分だ。
『許されるわけがない!我々の血を吐き、時には、時には病人や怪我人を殺すしかなく、それすらも、死体すらも資源に変えて耐え忍ぶ気持ちがわかるというのか!!地球連邦は都合のいいときには支援をするなどと謳い、苦しくなったら支援を引き上げて我々をもてあそぶ。金持ちの娯楽で殺し合いをさせられる。それこそが我々が置かれていた環境だ。コロシアムのグラディエーターよりも低俗な遊びだ。パンとサーカスここに極まれりだ。我々の怨嗟、死んでいった者たち、木星に沈んだ八百万の死者に顔向けできるというのか!それもまた地球の豊かさが産んだ余裕だ。ニュータイプが過酷な環境で生まれるのならば、木星はニュータイプになる場所だ。快適なコロニーで地球に飼われているだけの者たちに何がわかるか!』
いや、どうでもいいので。アナハイムよりどうしようもないんだよな。その被害者意識が加害者になってるんだよ。
だからそうやって簡単に暴力を使えるんだよ。なんで暴力を簡単に使えるんだ。暇人だからだろうな。
「だからといって誰かを叩いて、で、そうやって被害者として加害者のようなものを叩いてスッキリするかもしれんが、それでどうなる?現状は変わるか?変わらない。地球を道連れにできても相打ちになるだけだ。木星は死ぬ。そうなるのはわかっているだろう?」
マジでもう疲れたから木星に帰れよ。そっとしといてやるから、お前らみたく臥薪嘗胆なんかしてられないんだよ。どうやって大統領を辞めるかを考えているのに、今更木星に自治権をみたいに言われても。実質お前らは自治権あるだろ?自治権の代わりに地球連邦から支援を受けないんじゃないのか?自治権っていうのは自治の代わりに援助を大してもらえなくて、援助を貰いすぎると自治権剥奪されるんだろ。政治はわからないが。それに地球、地球うるさいよ。地球が、なんてのは実質どうでも良いのだろ。
木星近くに居住用大型船舶や大型コロニー作れば済む話だろ。そのご立派な艦隊を作れるのならいくらでも作れただろ。過去に囚われすぎて、今を忘れてるんだよお前らは。
なんだって俺がこんな目に遭うんだよ。おかしいだろ。
『話にならんな。その光はやはり地球に対してのうぬぼれでしかなかった。そうやって自分が豊かなのを見せて楽しいのか?全艦隊全速前進。目標は地球だ!』
通信が切れてしまった。しかし、地球から木星まではかなりの距離がある。その間に準備を進めればいいだけだ。
「ブライト、木星から地球まであの艦隊は何日かかるんだ?」
多分ジュドーに関しては商用のジュピトリスやら輸送艦だからかなりの時間がかかったんだろうが、木星艦隊は軍用艦だから速度が違うだろう。
「そうだな。ミノフスキー・クラフトを積んでいたなら1年少しだろうか。しかし、発信元を見るともう火星近くから彼らは発信している。だから、数ヶ月もないうちにこちらに来るだろう。」
早すぎるわ。なんで?なんでそうなるんだ?おかしい。俺に対して何かが攻撃してきてるのか?何でこんな宇宙世紀RTAみたいなことをしないといけない?俺はただ踊っただけだぞ。おかしいよ。
「つまりは、まだ数ヶ月は時間があるんだな。木星はまだ時間があるが。」
エンジェル・ハイロゥはどうなのだろうか?質量を持ったサイコフレームの塊とか狂ってるとしか言いようないだろ。サイコフレームの巨大な塊が宇宙をさまようとか、フライング・ダッチマンとかさまよえるオランダ人より迷惑だろうよ。
そういえばアレがあったな。アレは長距離射程であったな。
「ブライト、コロニーレーザーやソーラ・レイを火星からの航路に向けていこうか。木星が大人しく帰ってくれれば良いのだが。これ以上人類同士が殺し合ってなんになる?ブライト、できる限りは許してやりたいのだがな。」
そうやってなんで戦い続けられるんだ?暇人なのか?こんなに戦ってなんになる?もはや終わっただろ。終わったことにグダグダ言いたくはない。というか木星がどうのこうの言われても知らんわ。僻地も僻地だろ。火星まではまだわかるが、木星までどうやって支配できると思ったんだ?地球連邦は?官僚主義や大衆は怖いな。
アメリカの油田に対する情熱を地球連邦が引き継いでいたのなら木星を支配しようというのはわからないでもないが、支配できないのに支配できると帝国主義を掲げるのはやはり、官僚主義の弊害なのでは?地球連邦ってアメリカのガバガバ外交とドイツの外交センスとヨーロッパ的なエリート主義にアジア的な科挙のようなものが合わさり、儒学的な何かと仏教の概念が組み合わさったキリスト教封建社会的ななにかなのでは?
「ブライト艦長!マフティー大尉!大変です。エンジェル・ハイロゥが軌道を変えています!その軌道は木星艦隊に直撃コースです!更にエンジェル・ハイロゥが加速していきます!つ、通常の彗星の3倍の速度です!」
彗星の3倍って何だよ!お前なんなんだよ。シャアでも取り憑いたのか?エンジェル・ハイロゥの肩を赤く塗るべきなのか?知らないが、圧倒的な速度の質量兵器となったエンジェル・ハイロゥの映像を見ると、木星艦隊とぶつかり、緑の光を発して木星艦隊の残骸がエンジェル・ハイロゥにくっつく。
エンジェル・ハイロゥはカタマリか?その速度をさらに上げる。
「なに!木星艦隊が壊滅した!誰かどう言うことか説明してくれ!」
ブライト、多分それは無理だろ。サイコフレームのなにか的なものだと思うぞ。そして‥‥。
「大変です!エンジェル・ハイロゥが更に軌道を変えて内宇宙へ、地球に戻ってきています!まるで何かの執念を吸ったような!」
ゴジラかなにかか!なんでそうなるんだ!ドゥガチの魂も吸ったから地球を破壊しようとでも言うのか!そんな「ゴジラは日本兵だけでなく米兵の怨念も入ってます」みたいなことをされてもわけがわからん。
「行くぞ!バナージィ!」
なんでリディは元気なんだよ。お前やっぱりおかしいわ。知能がニタ研か?馬鹿じゃないんだからさ。
「総員、警戒体制!迎え撃つぞ!」
ブライトは疑問を持たないのか?こんな意味不明な状況。知らんぞ、もうどうなっても。
「やるのなら最後まで!それが貴方の役目だ。マフティー。」
ハサウェイは寝てろよ。タクシー運転手に心傷付けられてギギを助けるような暇人は、ちょっとカミーユに殴られてこい。いや、カミーユを殴ってこい。ウォン・リー並にボコボコにしていいぞ。
「やるしかないな。やってみせるしかないなブライト。」
マジでどう収拾つけるんだこれ?わからん、全くわからん。
「あぁ、さっきも出来た。だから、なんとでもなるはずだ!」
いや、奇跡は起きないから奇跡っていうんだぞ。わかるか?
「まさか、アレはガンダムだと!」
エンジェル・ハイロゥのカタマリが速度を上げて形を変え、サイコフレームの増加により、ガンダムの形を作る。その形は‥‥。
「あ、頭がない片腕のガンダム?」
ラストシューティング形態止めろ!なんなんだよお前たちは!
ガンダムのようなカタマリが光の翼を広げてやってくる。俺も出撃するが、したくないな。なんだよあの変なの。エロ本の謎理論のほうがまだ理解できるぞ。ラストシューティングガンダム、光の翼サイコフレームエディションとか怪文書だろ。
「ガン‥‥ダム。」
ハサウェイもなんか言ってるし、ボッシュも黙ってるし、ユウ・カジマも黙って‥‥ユウは最初からあまり話さなかったな。すまない。
もう嫌だよ宇宙世紀!
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