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八条学園騒動記

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第七百四十七話 サチェル=ペイジその二

「それははっきりしているんだ」
「そうなのね」
「しかしな」
「その他のことは」
「果たして何処まで本当か」
 このことはというのだ。
「残念だがな」
「はっきりしないのね」
「ああ、黒人リーグも今はないしな」
「というかそうしたリーグがあったっていうのは」
 アンはどうかという顔で話した。
「差別されてたからよね」
「当時黒人はメジャーにはいられなかったんだよ」
 タムタムがこのことを話した。
「それであったんだ」
「そうよね」
「黒人、アフリカ系アメリカ人もな」
「野球したくて」
「そしてあったんだ」
 そうだったというのだ。
「それがメジャーに入る様になってな」
「黒人リーグもなくなったのね」
「選手がどんどんメジャーに行ったんだ」
「そうなっていって」
「どんどん落ち目になっていってな」
「なくなったのね」
「そうなった」
「差別がなくなったことはいいことね」
「けれど記録がいい加減なリーグだったんだ」
 黒人リーグはというのだ。
「だからそんな与太話も多いんだ」
「ホームラン千本打ったとか」
「サチェル=ペイジの話もな」
 これもというのだ。
「野手下がらせて相手を全員三振で打ち取ったとかな
「それも信じられないわね」
「そうだな」
「有り得ないでしょ」
 アンは真顔で言った。
「バット振ったらね」
「当たるかも知れないな」
「それで皆下がらせて」
「バッテリーだけになってだ」
「相手チームのバッター皆三振で終わらせたって」
「だからこれもだ」
 フランヅはアンにどうかという顔で話した。
「与太話だ」
「私のお話は信じないから」
「有り得ないな」
「かなりね」
 こう答えた。
「そう思うわ」
「俺もだ、やっぱりな」
「有り得ないって思うわよね」
「流石にな」
 そうだというのだ。
「そう思う」
「本当にバットを振れば当たるかも知れない」 
 タムタムも言ってきた。
「そして飛ぶかも知れない」
「たまたまにしても」
「そのリスクは絶対にあるからな」
「そんなことしないわね」
「幾ら凄いピッチャーでもな」
 サチェル=ペイジ、彼がというのだ。 
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