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八条学園騒動記

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第七百四十六話 ベーグルその八

「所謂ニートになれば」
「怠惰なので」
「我が国そしてユダヤ系の社会ではです」
「無理にでもですよね」
「働かさせられます」
「治療も受けたりして」
「お家から出られずとも」
 精神的にというのだ。
「それでもです」
「在宅で、ですよね」
「働くことになります」
「兎に角怠惰はですよね」
「大罪です」
 こうアンに話した。
「まさに」
「そうですよね」
「ですから」
「ニートもなりませんね」
「左様です、そして一週間働き」 
 月曜日からというのだ。
「最後の日曜日は」
「休みますね」
「はい」
 まさにというのだ。
「休息日に休まないことも」
「悪いことですね」
「仕方ない時もありますが」
 そうした日でも働かないといけない時もあるというのだ、この時代も人間は何かと忙しい時があるのだ。
「しかしです」
「基本はですね」
「休みます」
「そうしないといけないですね」
「ニートはいけませんが」
 怠惰の罪だからだ。
「しかしです」
「休むことも必要ですね」
「そしてまたです」
 休息を摂り英気を養ってというのだ。
「再びです」
「働きますね」
「そうすることです」
「そうですよね」
「何かです」
 セドリックがここまで聞いて言ってきた。
「ユダヤ教って厳しいから」
「休息はですね」
「そんなの一切なくて」
 こうラビの人に話した。
「それで、です」
「朝から晩まで毎日ですね」
「働けという様な、若しくは」 
 セドリックはさらに話した。
「勉強しろっていう様な」
「そうした宗教だと思われますね」
「そんなイメージありますが」
「流石にそこまではです」
 ラビの人はセドリックに穏やかな声で答えた。
「ユダヤ教もしませんし」
「教えにもですか」
「ないです」
「そうですか」
「休息は忘れません」
 ユダヤ教もというのだ。
「神が定められたので」
「日曜日は休みだと」
「安息日とです、かつての日本軍の様に」
 この時代でもその強さは伝説の様に語られている。 
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