夢幻水滸伝
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第三百四十三話 ミシシッピー川掌握その八
「やはりな」
「守りますね」
「そうなるわ」
デリーロの動きを読んで言うのだった。
「間違いなくな」
「それで、ですね」
「そや」
「普通に戦っては勝てへんので」
「むしろ攻めてな」
そうしてというのだ。
「勝てると思うわ」
「普通に考えて無理ですね」
「それこそ守りに徹してな」
「こちらの隙を伺うか」
ミニーはその目を鋭くさせて言った。
「デリーロさんの性格やと」
「あいつは結構な曲者やろ」
「策を使うタイプですね」
「罠を仕掛けたりな」
トウェインはデリーロが採ると思われる具体的な手段を話した。
「あいつの術や神具を使う」
「そうしますね」
「そや、基本正攻法やが」
「オーソドックスなやり方を採られますね」
「しかしな」
それと共にというのだ。
「策略、奇計もな」
「用いられますね」
「表情を変えずにな、それが成功してもな」
策略、奇計といったものがというのだ。
「表情を変えへん」
「そうした人ですね」
「そうした神具も持ってるしな」
「鷹の衣ですね」
「変身するな、つまりや」
「私と同じですね」
「そや、それでこっちに潜り込んでや」
自分達の軍にというのだ。
「工作をすることもな」
「考えられますね」
「変身出来て空も飛べるしな」
神具である鷹の衣を使えばというのだ。
「しかももう一つの神具も厄介や」
「セブンリーグブーツも」
「あれは動きを速くする」
「それもかなり」
「そや、それでや」
だからだというのだ。
「あいつ自身もな」
「問題ですね」
「ちょっとこことは勘のええ奴の力を借りるわ」
「といいますと」
「こいつや」
笑って言ってだった。
トウェインは自身の神具の一つであるサンダーバードを出した、そのうえでミニーにあらためて話した。
「所謂動物的勘ってやつや」
「私は神具ですが」
そのサンダーバードも言ってきた。
「命ある神具、生きものなので」
「しかも神獣になるな」
「普通の生きものより勘が働く」
「そやろ」
「はい」
サンダーバードは自身の主にその通りだと答えた。
「自信はあります」
「そやからな」
「デリーロ様が何かされるなら」
「その勘も頼りにしてな」
そうしてというのだ。
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