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オズのヘンリーおじさん

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第十一幕その六

「あのチームも魅力的だしね」
「そうですよね」
「華がありますよね」
「何があっても絵になって」
「勝っても負けても」
「いいチームですよね」
「スポーツで勝ち負けはあって」
 どうしてもというのです。
「負けるとどうしてもね」
「華がないですね」
「絵にならないですね」
「そうですよね」
「勝たないと」
「どうしても」
「けれどね」
 それがというのです。
「あのチームは違うのよね」
「はい、素敵です」
「どの野球チームよりも華があって」
「それで絵になるんです」
「どんな勝ち方でも負け方でも」
「それで納得出来るんです」
「負けても華があって絵になるなんてね」
 このことはといいますと。
「最高ね」
「ええ、そんなチームがあるなんて」
 オズマも頷いて言いました。
「外の世界もいいわね」
「そうよね。オズの国だけじゃなくてね」
 ドロシーも応えて言います。
「外の世界もね」
「素敵ね」
「それじゃあね」
「岡田さんのこともね」
「覚えておきましょう」
「それであのチームを観ましょう」
 お笑いの街のこのチームをというのです、ただここででした。
 オズマはふとです、ドロシーに思って言いました。
「海に虎はいないわね」
「あのチームは虎だけれど」
「やっぱりね」
「虎は森の生きものよ」
「あそこにいるわね」
 こうお話するのでした。
「海じゃなくて」
「そうね、ただ腹ペコタイガーは」
 ここで彼の名前も出ました。
「お魚もね」
「大好きよね」
「パエリアもね、だったらね」
「だったら?」
「パエリアは趣向を凝らして」
 そうしてというのです。
「パエリアは元々黄色いけれど」
「ご飯がね」
「イカ墨のものも入れて」
 そちらのパエリアもというのです。
「黒と黄色の」
「虎模様ね」
「そうしましょう」
「そうした配色のパエリアね」
「確かに海に虎はいないけれど」
 それでもというのです。
「そうしてね」
「阪神を楽しむのね」
「そうしましょう、虎といえば」
 何といってもというのです。
「黒と黄色だから」
「あの模様よね」
「その模様でね」
 まさにというのです。 
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