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オズのヘンリーおじさん

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第九幕その十二

「日差しもね」
「いいね」
「ビールに合うわ」
「そういったものもおつまみになるんだよ」
「だからどんどん飲めるわね」
「そうなっているわ」
 こう言ってオズマはさらに飲みます。
「いい感じよ、ただね」
「ただ。どうしたのかな」
「飲んで食べ終わったら」 
 そうしたらというのです。
「ちょっと休みたいわね」
「そうしてお酒を抜くんだね」
「そうしたいわ」
「それもいいね」
「そうね」
 少し考えてから答えました。
「すぐそこに温泉もあるから」
「海を見ながらかな」
「そう、温泉に入って」
 そうしてというのです。
「身体を奇麗にもしてね」
「お湯にも浸かって」
「お酒も抜きたいわ」
「いいね、アルコールは入っていないから」
「お風呂に入ってもいいから」
 だからだというのです。
「食後はね」
「温泉だね」
「まずはそちらに入って」
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「気持ちよくお酒を抜いて」
「それからまたね」 
 あらためてというのです。
「また岩場に行って」
「海の生きもの達をだね」
「観ましょう」
「それもいいね」
「ええ、今日はね」
「お昼はそうして」
「そして夜はね」
 この時はというのです。
「夜空を列車でね」
「観ていくんだな」
「そうするのね」
「海の上のね」
 こう言うのでした。
「そうするわ」
「うん、それじゃあな」
「宜しくね」
「何かと面白いな」
「この旅行は」
「そう言ってくれて嬉しいわ」
 ドロシーはおじさんとおばさんのお話を聞いて笑顔で言いました。
「本当に。それじゃあね」
「夜もか」
「そうして楽しむのね」
「そうするわ、しかし銀河鉄道の夜はね」
 ドロシーはこの童話のお話もしました。
「とても素敵なお話ね」
「はい、私達皆大好きです」
 恵梨香はドロシーに目をきらきらとさせて答えました。
「とても素敵なお話で」
「そうよね」
「悲しい結末ですが」
 それでもというのです。
「幻想的で奇麗な」
「いいお話ね。宮沢賢治さんなら」
 この作品を書いたこの人はというのです。
「今はオズの国におられるけれど」
「あの人もですか」
「色々と人助けをしながらね」
 そのうえでというのです。
「舞台を上演したり詩や童話をね」
「オズの国でも書かれているんですね」
「そうよ、だからね」
 それでというのです。
「機会があったらお会いしてね」
「その時を楽しみにしています」
 笑顔で応えた恵梨香そして外の世界から来た子供達でした。今はバーベキューを食べて海を見ていますがそうしたお話もしました。
 そしてです、バーベキューの後はまた岩場の生きもの達を観ました。楽しい時間はさらに続くのでした。 
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