仮面ライダー エターナルインフィニティ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六話 信の誓いその六
「僕達の世界だけではないなんてね」
「勿論日本だけのことでもないです」
「より大きな」
「だから大き過ぎるんだ」
これが慶彦の最初の言葉だった。
「わかるかい?大き過ぎるんだよ」
「といいますと」
「あの、お兄様はどう考えておられるのでしょうか」
「僕は大きいものや大きいことは好きだ」
「大きいものが」
「ではお兄様は」
「この世界の危機は即ちこの国の危機」
当然だ。そうなることだというのだ。
「それなら次期将軍として放置はできない」
「だからですか」
「お兄様もまた」
「そう、ダルタニャンを貸そう」
そのダルタニャンを見て。そのうえでの言葉だ。
「思う存分戦うといい」
「有り難うございます。それでは」
「私達は」
「あとあくまで気が向けばだが」
こう前置きしてだ。また言う慶彦だった。
「僕も行こう」
「慶彦様もですか」
「そうして頂けるのですか」
「気が向けばだ」
あくまで口ではこう言うがだ。その目も口元も笑っている。
その笑みで言ってだ。そうしてだった。
慶彦も協力することが決まった。かくしてダルタニャンが彼等と行動を共にすることになった。そうしてであった。彼等は。
まずは生徒会長室を後にした。それからまずは道場に戻ることにした。
その途中にだ。威吹鬼がそのダルタニャンに問うた。
「あの」
「何だ」
「フランスの方ですね」
「如何にも」
その通りだとだ。ダルタニャンも答える。
「慶彦様がフランス御留学の折に出会いだ」
「その時にですか」
「そうだ。今に至る」
ダルタニャンはこう話す。
「かつてはこの者達とも刃を交えた」
「そうだったのですか」
それを聞いてだ。威吹鬼は頷く。それからだ。
彼は今度は幸村に尋ねた。彼等は今は混ざって共に校内の廊下を進んでいる。和風な独特の趣のある校舎だ。その中を進んでいるのだ。
「その時のお話がですね」
「そうじゃ。話したな」
「十兵衛さんが消えられた」
「うむ、残念なことじゃった」
幸村は実際に目を閉じこう言う。
「わらわ達はかけがえのない者を失った」
「全くです」
又兵衛が幸村のその言葉に頷く。
「あの戦いは我々が勝利を収めましたが」
「犠牲も大きかった」
「そうですね。まことに」
「あの戦でのことは忘れぬ」
ひいてはだ。十兵衛のこともだというのだ。
「しかしあの女は甦って来た」
「忌々しい話ですわ」
兼続もだ。このことは同意だった、何だかんだと言ってだ。
「あの義仙がまた出て来るなんて」
「問題は何時何処に出て来るかですね」
半蔵も言う。
「果たして」
「それは案外早いだろうな」
響鬼は時から話した。
「場所もここからあまり離れはしない」
「それはどうしてなんですか?」
宗朗がその響鬼に尋ねる。
「すぐにこの近くで会えるということを言えるのは」
「スサノオは人間を見る」
響鬼はこのことを指摘した。
「それなら。今戦っている俺達に仕掛けて来るからだよ」
「じゃあ本当にすぐなんですね」
それを聞いてだ。宗朗も言う。
「何時合ってもおかしくはない」
「そういうことだろうな。俺達が仕掛けるにしろ向こうから仕掛けてくるにしろ」
どちらにしてもだというのだ。
ページ上へ戻る