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金木犀の許嫁

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第八話 同居をはじめてその十六

「まともな生き方してなくて人生経験積んでなくて」
「まともな創作に触れてないとですか」
「もうね」 
 それこそというのだ。
「ある程度のものがないから」
「よくどうかって言われる異世界転生よりですか」
「そうした作品がある程度のものがないと書けないことがわかるわ」
「そうですか」
「まあそうした作品は一回読んだら」 
 そうしたらというのだ。
「どうでもね」
「いいですか」
「挙句お話がループして」
 同じことの繰り返しになってというのだ。
「全く進まなくなるし」
「お話がですか」
「そうもなるから」
 だからだというのだ。
「やっぱりまともな創作に触れることよ」
「大事なことは」
「変な思想書を読まないで」
 そうしてというのだ。
「ちゃんとしたのを読んで実際の生活もね」
「経験することですね」
「そうしていくといいと思うわ」
「その言葉覚えておくわね」
 夜空は真顔で応じた。
「私も」
「白華ちゃんと一緒で」
「そうするわね」
「俺もです」
 佐京はもう日本酒を飲んでいる、そのうえで真昼に話した。
「そうします」
「そうなのね」
「はい、そして」
 そのうえでというのだ。
「成長していきます」
「それ言ったら私もよ」
「真昼さんもですか」
「まだまだ、特撮とか観てアニメもそうして漫画やラノベも読んで」
 そうしていってというのだ。
「リアルでもね」
「経験していって」
「いい人になっていかないとね」
 こう言うのだった。
「それこそね」
「それこそ?」
「人間七十代でこれからやそうだし」
 古稀と言われる年齢を超えてもというのだ。
「ずっとね」
「努力していきますか」
「そうするわ」
「じゃあ俺も」 
 佐京はまたこう言った、そうしてだった。
 四人は晩ご飯の後は酒を飲みそれぞれ〆のお茶漬けやデザートも楽しんだ。そうする中で学ぶことも学ぶのだった。


第八話   完


                   2024・1・1 
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