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神々の塔

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第五十九話 荒野の宗教その十

 そして荒野の階を踏破してさらに先に進み神霊達の前に来た、そこにいるのはユダヤ教の天使達であったが。
 その中心にいるカマエルがだ、一行に言ってきた。
「よく来たとだ」
「言ってくれますか」
「まずはな、しかしだ」
 それでもとだ、リーに答えた。
「これから先に進むにはだ」
「皆様を倒してからですね」
「行くのだ、これは試練だ」
 天使は人であるリー達に告げた。
「そなた達はこれまでも多くの試練を乗り越えたが」
「ここでもですね」
「そうするのだ」
 こう言うのだった。
「いいな」
「その為に来ましたし」
「それならだ」
「尚更ですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「そうするのだ、いいな」
「そのつもりです」
 リーは強い声で応えた。
「それで私達もここまで来ました」
「ならばな」
「はい、これから」
「さらなる試練に向かい乗り越えだ」
 そうしてとだ、天使は厳しい声で告げた。
「踏破しこの世界を救う力を得る為にだ」
「天使さん達を倒せということですね」
「如何にも。我等も容赦はしない」
 一歳、そうした言葉だった。
「だからな」
「それで、ですね」
「来るのだ」 
 そうせよというのだ。
「今からな」
「それなら」
「戦おう」
 こう言葉を交えさせてだった。
 一行は天使達との戦に入った、どの天使達も強かったが最初に話を交えさせたウリエルと戦った時にだ。
 天使の空からの激しい攻撃を受けてだ、中里は傷付いた身体を自身の術で癒しつつ天使を見て言った。
「いつも思うことやが」
「強いな」
「ああ、ほんまにな」
 既にユルルングルに乗って空に上がっているシェリルに答えた。
「この通りダメージも受けたしな」
「それもかなりな」
「ここはな」
「空を飛ぶ相手にはや」
「空を飛ぶことや、こっちも」
 強い声でだ、中里は応えた。
「そういうことやな」
「その通りや、ほなや」
「ああ、鵺出てくれ」
「はい」
 主が呼ぶとだった。
 その鵺が出て来た、そして彼の方から言ってきた。
「お話は伺っております」
「そやからやな」
「お乗り下さい」 
 こう言うのだった。
「すぐに舞い上がります」
「そうしてくれるな」
「是非共」
「ほな頼むわ」
 中里も応えてだった。
 そのうえで鵺に飛び乗った、鵺は主が背に乗るとすぐに舞い上がった。すると中里は鵺に対して笑って話した。 
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